【コラム】FOMC声明、タカ派色強まり6月利上げも-エラリアン

27日の米金融当局の行動は予想通りだった。連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置く一方、声明では幾分タカ派色を強めた文言を用い、6月の追加利上げの可能性が高まった。

  FOMCは声明で、「経済活動の拡大は減速したようだ」としつつも、労働市場の一段の改善にスポットを当てた。これは2つの面で重要だ。最大限の雇用に向けた前進は米金融当局の責務の1つであるだけでなく、賃金上昇に伴いインフレが上向けば、もう1つの責務である物価安定にもつながるからだ。

  当局者はまた、世界の経済・金融情勢を「注視」するとしながらも、そうした情勢に起因するリスクに対する警戒姿勢を以前よりも緩めた。

  当局者はこのほか、リスクのバランスについてガイダンスを示すことを3会合連続で控えた。この結果、それが単に短期的な判断を反映するのでなく、市場関係者の混乱を招きかねない追加的なコミュニケーション手段の活用は慎みたいとの意向を示唆したものかもしれない、との臆測が広がりそうだ。

  タカ派色をやや濃くした声明に市場が前向きな反応を示したことに、米金融当局者はきっと心強く感じるだろう。これは、危機的状況でなければ、市場にサプライズをもたらしたくないと望む金融当局にとって特に重要だ。

  米金融当局のメッセージは、政策判断がデータ次第であることを前提に、6月のFOMCでの追加利上げの可能性を排除しないとのシグナルを補強するものと言えそうだ。労働市場・賃金見通しの緩やかな改善が続くとともに、国際的な経済・金融情勢が相対的な落ち着きを保つことが次回利上げの条件になると考えられる。そして、その評価の大部分は、金融市場自体の動向に左右されるだろう。

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)

原題:What the Fed Statement Signals and Why: Mohamed A. El-Erian(抜粋)

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