任天堂:マリナーズ売却へ、筆頭オーナー降りる-業績予想修正も

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任天堂は28日、筆頭オーナーとして保有している米大リーグ(MLB)球団シアトル・マリナーズの持ち分の大半を売却することを明らかにした。今期(2017年3月期)収益予想に影響する可能性がある。

  米国任天堂は27日(米国時間)、マリナーズを保有するファースト・アベニュー・エンターテインメント(FAE)の持ち分の一部をFAEの他メンバーに売却する交渉を開始すると発表した。売却後も10%の持ち分は維持する方針だが、筆頭オーナーではなくなる。売却の詳細は公表されていないがFAEの価値は14億ドル(約1560億円)と評価されている。

  任天堂は27日、今期売上高が前期比1%減の5000億円、純利益は2.1倍の350億円になる見通しを発表した。マリナーズ売却はこの業績予想には織り込んでいないとしており、必要に応じて業績予想などを開示する方針だ。売却の理由については明らかにしていない。売却手続き完了にはMLBの承認が必要。

  FAEのハワード・リンカーン最高経営責任者(CEO、退任予定)は、「ワールド・シリーズをファンのために本拠地で開催するという目標はこれまで実現できないままとなっており残念だ」と資料で述べた。リンカーン氏は任天堂持ち分の利益代表として取締役会にとどまる予定。

  ワシントン州に本拠地を置くマリナーズをめぐっては、他地域に売却される恐れから地元の要請を受けた任天堂の故山内溥社長(当時)が個人資金で1992年12月に筆頭オーナーになった。その後の2004年8月に山内氏の出資分6700万ドル (70億円=当時)を米国任天堂が取得した。

株価

  任天堂の株価終値は前日比1365円(8.3%)安の1万5155円。一時1480円(9.0%)安まで値下がりした。メリルリンチ日本証券の江口博康アナリストは27日付リポートで任天堂の投資評価を「中立」に下げた。ソフト「Splatoon(スプラトゥーン)」投入で収益改善が進んだ「WII U」を急速に縮小させる会社方針を受け、収益水準が想定以上に低下するリスクが高まったと判断したとしている。

  一方で三菱UFJモルガン・スタンレー証券の村上宏俊アナリストは27日付リポートで、新規に次世代ゲーム機「NX」発売とモバイルゲームの収益予想を織り込んだ割には任天堂の今期計画は保守的、と指摘している。

(第6段落の株価を終値にして更新します.)
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