西村前内閣府副大臣:110円前後でも円高行き過ぎ-日銀に期待感示す

  • まだ日銀のやれることもたくさんある、適切な判断を-日銀
  • 経済対策は真水数兆円、事業規模10兆円を-西村氏

自民党の西村康稔前内閣府副大臣は、ドル円相場について1ドル=110円でも円は高過ぎるとの認識を示し、デフレ脱却のため日本銀行の「適切な判断」への期待を表明した。政府にも10兆円規模の経済対策の実施を求めた。

  26日のブルームバーグのインタビューで語った。西村氏は日銀の金融政策について「まだ日銀のやれることもたくさんある」と指摘、27、28の両日の金融政策決定会合でも「適切な判断をされることを期待したい」と述べた。

  4月に入って一時1ドル=107円台まで進んだドル円相場は、動きが急激過ぎたと指摘、水準も「110円前後でも少し円高が行き過ぎたのではないかという気がしている」と語った。その上で「もう少し落ち着いた相場になればいい」と述べ、具体的な水準は各国の金融政策や経済状況で決まると指摘し、「何かをターゲットにしているということではない」と語った。

  西村氏は2012年12月の第2次安倍晋三政権発足から15年10月まで2年9カ月以上にわたり、経済再生担当の内閣府副大臣としてアベノミクスの経済政策の立案に関わった。複数の関係者によると、日銀内では最近の円高進行が2%の物価目標実現にリスクになりかねないとの懸念が強まっている。ブルームバーグが15-21日に実施したエコノミスト調査では、6割近くが今週の日銀会合での追加緩和を予想している。

経済対策

  西村氏は経済情勢について「特に海外要因で不透明感が高まっている」と指摘し、足元の状況から考えても「それなりの経済対策が必要になってくる」と語った。経済対策は財政出動を伴う真水で少なくとも数兆円、融資などを含めて10兆円規模で「是非やるべきだ」と語った。

  経済対策に盛り込むべき内容としては、人工知能(AI)など研究開発への投資、外国人旅行客向けのインフラ整備、熊本地震を受けた全国的な防災対策を挙げた。経済対策のための第2次補正予算案は参院選後の夏以降に国会提出されるとの見通しも示した。

  2017年4月からの10%への消費増税については経済対策により「環境をつくりたいというのが基本的な方向性だとは思う」としながらも、海外の状況、国内の状況で判断することになると語った。予定通り実施の是非を判断するタイミングに関しては5月18日に発表される1-3月期の国内総生産(GDP)速報値や26、27両日の伊勢志摩サミットでの議論を踏まえ、7月に予定されている参院選の前に「方向を示す方がいい」と語った。