任天堂株、2カ月半ぶり下落率-マリナーズ持ち分売却へ

更新日時
  • 今期純利益予想は350億円、市場予想を下回る
  • 今秋にスマホ向けゲーム、来春には次世代機投入へ

任天堂株は2カ月半ぶりの下落率となった。前日発表した今期(2017年3月期)の純利益予想が市場予想を下回った。また同社は28日、米大リーグ球団シアトル・マリナーズの運営会社の持ち分の大半を売却することを明らかにした。

  任天堂株は28日、売り先行で始まり、一時、前日比9.0%安の1万5040円まで下げた。2月9日以来の日中下落率。午前終値は同6.1%安の1万5515円。

  任天堂が27日発表した今期(2017年3月期)の純利益予想は350億円で、アナリスト17人の予想平均(441億円)を下回った。営業利益予想も450億円と、市場予想(656億円)を下回った。自社製ゲーム機の販売不振が続く見通しで、反転を目指して今秋にスマートフォン向けゲームを追加投入、来年3月には次世代ゲーム機「NX」を発売する。

  エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、NXの発売が来春となり今期の年末商戦期が含まれないことから、目先の株価にはネガティブな影響のある可能性があると分析した。ただ、新たなスマホゲームの詳細が明らかになったことについては「スマホゲームで興味を持てば、専用ゲーム機で興味を持つ人もかなり出てくる」と肯定的に評価した。

  任天堂は新たな収益源として、スマホゲームに進出。3月に配信開始した同社初のスマホ向けアプリ「Miitomo(ミートモ)」は順調な滑り出しで、ユニークユーザー数は1000万人を突破した。発表によると、今年秋には「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」の2本のゲームアプリ配信を開始する。

新コンセプト

  君島達己社長は今期の営業利益が前期実績(329億円)から増加すると予想した理由として、WiiUのハードの出荷台数が大きく減少する一方で、3DS向けソフトが伸びると予想されることや、スマートデバイス向け事業の収益率が高い点などを挙げた。

  またNXについて、WiiUや3DSの後継ではなく「新しいコンセプトのゲーム機」だと説明し、仮想現実(VR)を使ったゲームを発売する可能性については「無関心ではない」と話した。スマホゲームに関しては、「広く任天堂のファンにスマホで遊ぶ機会を提供するため、違うジャンルから選んだ」と説明した。

  発表資料によると、Uハードの今期販売見通しは80万台(前期326万台)、ソフトは1500万本(同2736万本)、3DSハードは500万台(同679万台)、ソフトは5500万本(同4852万本)の販売を見込む。今期末の前提為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=125円。

  一方、任天堂はマリナーズ運営会社ファースト・アベニュー・エンターテインメント(FAE)の持ち分の一部をFAEの他メンバーに売却する交渉を開始すると発表した。売却後も10%の持ち分は維持する方針だが、球団筆頭オーナーではなくなる。売却の詳細は公表されていないがFAEの価値はチームと関連資産含めて14億ドル(約1560億円)と評価されており、任天堂は過半数を保有している。

(株価を更新し、任天堂が球団運営会社の過半数を保有していることを追加しました.)
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