米アップルのスマホ販売減少、連続増収記録は51四半期で途切れる

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  • 1-3月期は13%減収、アイフォーン出荷は16%減
  • 中国の成長失速、クックCEOは世界経済の問題に言及

米アップルの連続増収記録は51四半期で終止符が打たれた。今年の終盤までは売上高の伸び再開は見込みにくい。

  アップルの年間売上高は前回四半期減収を記録した2003年1ー3月期(第2四半期)以降過去13年間に、スマートフォンや音楽プレーヤーなどの電子機器の人気急上昇を追い風に、2270億ドル(約25兆円)拡大。株価は急上昇し、アップルは世界で最も株式価値のある企業に躍進した。こうした成長が今年1-3月で止まった。「iPhone(アイフォーン)」の最新モデルへのアップグレードが振るわず、アップルは4-6月(第3四半期)も減収を予想した。

  アップルの最大の収益源であるアイフォーン販売が盛り上がりに欠けている状況について投資家は、高性能スマートフォン市場の広範囲にわたる鈍化を反映したものなのか、数カ月先の新モデル投入までの小休止にすぎないのかを見極めようとしている。クアルコムや台湾積体電路製造(TSMC)などのサプライヤーからの見通しでは、需要の冷え込みが示唆されている。中国では経済成長失速でアップルの売り上げも落ち込んだ。

  26日の発表資料によると、1-3月期売上高は506億ドルと、前年同期の580億ドルから13%減少。アナリスト予想平均は520億ドルだった。純利益は105億ドルに減少した。アイフォーン出荷は16%減った。4-6月期売上高は410億ー430億ドルとなる見通し。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は474億ドルだった。

  ティム・クック最高経営責任者(CEO)は電話会議で、スマホ市場が「現在伸びていない。世界の多くの地域でマクロ経済環境が影を落としている」と述べた。

  アップルの株価は時間外取引で一時8.5%下落し95.51ドルを付けた。スマホ需要の減速懸念で同社株は過去1年に20%下落している。26日のニューヨーク市場終値は前日比0.7%安の104.35ドルだった。

  アップルはまた、自社株買いプログラムを1750億ドルとし、昨年発表した1400億ドルから増額することを明らかにした。1年前と同様に増配も行い、四半期配当を52セントから57セントに引き上げる。  

  今回の決算発表では、アップルが中国を成長エンジンとして頼りにできなくなったことが鮮明になった。中国と台湾、香港での1-3月期売上高は26%減少し、2倍強の伸びを続けていた数年前と比べ状況が一変した。ガートナーのアナリスト、ブライアン・ブラウ氏は「アップルにとって中国が特に心配されるのは、同社にとって2番目の重要地域に急浮上したからだ」と述べ、「一時的な問題なのか、あるいはもっと長期的な問題になるのか疑問が生じる」と語った。

  1-3月期のアイフォーン販売は5120万台で、前年同期の6120万台から減った。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は5070万台だった。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)はインタビューで、インドや中国など新興国での販売を後押しするために3月に投入した「アイフォーンSE」の価格が従来モデルよりも低いことが、4-6月期売上高見通しが市場予想を下回った主因の一つだと説明。SEの生産は需要に対応しきれていないと付け加えた。

  タブレット「iPad(アイパッド)」の1-3月期売上高は前年同期比19%減の1030万台で、アナリスト予想平均の940万台を上回った。パソコン「Mac(マック)」は12%減の403万台で、予想の460万台に届かなかった。

原題:Apple’s Waning Smartphone Sales End 51-Quarter Growth Streak(抜粋)

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