長期金利が2週間ぶり高水準、日銀会合結果不透明で売り-午後一段安

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  • 先物は45銭安の151円41銭で終了、長期金利は一時マイナス0.065%
  • 日銀会合:金利、量、質で予想コンセンサス形成されていないとの声

債券相場は下落。長期金利は約2週間ぶり高水準を付けた。日本銀行が28日に発表する金融政策決定会合の結果をめぐる不透明感から売りが優勢の展開となった。

  27日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.085%で開始。徐々に水準を切り上げ、午後に入って一時マイナス0.065%と8日以来の高水準を付けた。その後はマイナス0.07%。2年物363回債利回りは1bp高いマイナス0.26%で開始後、マイナス0.245%まで上昇。入札後はマイナス0.265%に戻した後、マイナス0.255%を付けている。

  新発20年物の156回債利回りは2.5bp高い0.325%で開始し、一時0.35%まで水準を切り上げた。新発30年物の50回債利回りは4.5bp高い0.38%で始まり、いったん0.37%を付けた後、0.375%で推移している。

  クレディ・アグリコル証券の佐藤芳郎エコノミスト兼ストラテジストは、日銀の金融政策に関して、「金利、量、質の面で市場予想のコンセンサスは形成されていない。日銀が何をやるか不透明感が強いと懸念されてポジションを取りにくい。債券相場はポジション調整の動きとなっている」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比20銭安の151円66銭で開始し、いったん151円72銭まで下げ幅を縮小。午後に入ると下げ幅を拡大し、151円35銭と7日以来の安値を付けた。結局は45銭安の151円41銭で引けた。

  日銀はこの日から28日までの日程で金融政策決定会合を開催する。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に実施した調査では、今回追加緩和が決まるとの予想は23人(56%)だった。今回会合では新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」も公表する。

  日銀会合について、岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「追加緩和の可能性は半々でみんな決めかねている」と言う。ただ、「円債は基本的には需給の問題。現状の政策が続くだけでも相場は支えられ、じりじりとフラット化していく。日銀も大胆な追加緩和策が考えづらい一方、緩和が見送られても展望リポートの下方修正が避けられない中で、先行きの緩和期待が残る」と述べた。 

  三菱UFJ信託銀行資金為替部商品課の鈴木秀雄課長は、「据え置きの可能性もリスク資産の買い入れ拡大の可能性もある。また、可能性は低いながら、付利下げや国債買い入れの拡大を期待する向きもある」と指摘。「付利下げや国債買い入れ拡大が行われない限り、据え置きやリスク資産買い入れ拡大のいずれの場合も国債市場にとってはネガティブな材料」と述べた。

2年債入札

  財務省が午後発表した表面利率0.1%の2年利付国債(364回債)の入札結果によると、平均落札利回りがマイナス0.254%、最高落札利回りがマイナス0.248%と過去最低を更新。最低落札価格は100円70銭と予想の100円69銭5厘を上回った。小さいと好調な入札を示すテールは1銭1厘と、2009年12月以来の大きさだった前回の2銭1厘から縮小。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.20倍と、前回の5.01倍から低下した。

  クレディ・アグリコル証の佐藤氏は、「ほぼ市場予想通りの結果だった。不透明感がある中で懸念されたが崩れなかった。日銀がいずれそのうち何かやるだろうという見方があることが背景にある」と分析した。

  26日の米債相場は小幅続落。米10年債利回りは前日比1bp上昇の1.93%程度と約1カ月ぶりの高水準で引けた。原油先物相場の上昇に加え、同日から2日間の日程で始まった米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた売りも出た。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「先週以降の米金利上昇は、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月の追加利上げに向けて、どこかのタイミングで準備を始めるとの思惑によるものだろう。FOMC後の声明文に何か書かれるのではないかとの見方から金利が上昇していると思う」と説明した。

  岡三証の鈴木氏は、「FOMCのハト派メンバーからも年1回の利上げでは不十分との見解が出ており、6月に判断する自由度を残しておくのではないか。FOMC声明を受けた為替と株、それを受けた日銀会合の判断を見極める必要があり、動きづらい面はある」と話した。

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