FOMC:6月米利上げの可能性残す見通し-今回は据え置きへ

  • リスクバランスの評価を再び盛り込む方向で検討も
  • 1-3月期の米景気鈍化見通し、英の国民投票も議論に影響か

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局にとって26、27両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)は、6月にも追加利上げに踏み切る意向があるかどうか、シグナルを発する機会となる。

  そのメッセージは恐らく、同月の利上げは引き続き選択肢の1つであるものの、確実というには程遠いという趣旨になろう。

  FOMCは27日の会合終了後、米東部時間午後2時(日本時間28日午前3時)に声明を発表する。イエレン議長の記者会見や経済予測の公表は予定されていない。

  ブルームバーグがエコノミスト、ストラテジスト計91人を対象に実施した調査によれば、昨年12月に利上げに踏み切った米金融当局は今週、3会合連続の金利据え置きを決める見通し。

  一方、6月利上げに道を開くために役立つ動きの1つとして、ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジャン・ハッチウス、ザック・パンドル両氏が21日のリポートで指摘したのは、昨年10月の声明と同様の文言を再び取り入れることだ。同月の声明は、見通しに対するリスクが「ほぼ均衡」と表現していた。

  12月のFOMC声明では、こうしたリスク評価は「均衡」に上方修正されたが、今年に入ってからの金融市場の動揺を背景に1、3両月の声明からは「リスクのバランス」の文言は取り除かれていた。

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は「世界的な展望はやや改善されたと考えられる。米金融当局者が評価を引き上げれば、市場は6月利上げの確率を引き上げるだろう」と語った。

残るリスク

  6月利上げの可能性を残すもう1つの選択肢は、「世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」との文言を残しながらも、一部修正を加えることだ。例えば、こうした動きがなおリスク要因だとした上で、「最近になって幾分改善された」と付け加えることも可能だとペルリ氏は指摘する。

  他方で世界経済の動向が懸念材料の1つである点に変わりはない。さらに欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票の帰結も新たな脅威となりかねない。

  三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「国際情勢は現時点で落ち着いているが、グローバルリスクは残る」と分析。今週のFOMC声明で6月利上げが検討されていること示唆する可能性をほぼゼロと予想し、「FRB理事と地区連銀総裁の間では慎重ムードが支配的となる公算が大きい。彼らは急いでない」との見方を示した。

  このほか、1-3月(第1四半期)の米実質GDP(国内総生産)の伸び率鈍化が予想されていることも事態を複雑にしている。ブルームバーグのエコノミスト調査によると、28日に公表される1-3月期のGDP速報値は年率0.6%増に減速する見通し。

原題:Fed to Keep Options Open for June Rate Hike: Decision-Day Guide(抜粋)