サウジ:軍事産業を再編へ-米ロッキードなどに影響の可能性

  • 軍事産業を統括する持ち株会社設立などの計画を発表
  • 軍装備品の国内調達率引き上げるとムハンマド副皇太子が発言

サウジアラビアは25日、経済の全分野で改革を推し進める構想を発表したが、軍事産業も例外ではない。

  ポスト石油時代の準備を進めるサウジは軍事産業を統括する持ち株会社を設立する計画だ。これに伴い、軍需を自国でより多く満たせるよう取り組むほか、経済を多様化させる方針。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン副皇太子が衛星テレビのアルアラビーヤとのインタビューで明らかにした。

Deputy Crown Prince Mohammed bin Salman.

Source: SPA

  王位継承順位2位のムハンマド副皇太子は1932年のサウジ王国成立以来最大規模の経済改革を主導している。この日明らかにした構想には、国営石油会社サウジアラムコの5%未満の株式売却や、補助金削減、失業率引き下げなどが盛り込まれている。同構想の目的は80年間続いてきた石油依存から脱却することだ。

  サウジの軍事予算は世界有数の規模であり、軍事情報会社IHSジェーンズによれば、2015年度軍事支出は460億ドル(約5兆1000億円)と、中東で1位だった。16年の国防予算は2130億リヤル(約6兆3000億円)。

  ムハンマド副皇太子は「われわれは現在、軍事産業を統括する100%政府出資の持ち株会社を設立しようとしており、設立後、サウジ市場に上場させるつもりだ。17年末までの発足を見込んでいる」と発言。軍装備品の国内調達率が最大50%まで上がれば、雇用創出や景気浮揚につながるだろうとし、幾つかの軍事契約を見直して国内産業に関与させるとも述べた。

  キャピタル・アルファ・パートナーズの国防アナリスト、バイロン・キャラン氏は電子メールで、この新たな構想は「サウジ企業による整備・サポートの増加につながるだろうが、米国と欧州勢が提携する可能性を意味し、これは既に起きている」と指摘。この場合、英BAEシステムズや米ボーイング、ロッキード・マーチン、レイセオンなどの企業は「恐らく全て影響を受ける」とし、より長期的にはサウジが「主要兵器システム」に関してどの程度まで関与を望むかが問題となると分析した。

原題:Saudi Arabia to Overhaul Military in Plan for Life After Oil (2)(抜粋)

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