サウジ、脱石油依存に向け改革構想を発表-アラムコIPO盛り込む

  • サウジアラムコの評価額は2兆ドル強の可能性-ムハンマド副皇太子
  • 非石油収入の拡大目指す-SWFを世界最大にする目標も

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン副皇太子は25日、同国の石油への依存度軽減を目指す包括的な経済改革構想「サウジ・ビジョン2030」を明らかにした。

  サルマン国王が承認した同構想には国営石油会社サウジアラムコの5%未満の株式売却計画や同国の政府系ファンド(SWF)を世界最大にすること、石油以外の収入の拡大などが盛り込まれている。

  ムハンマド副皇太子の衛星テレビ・アルアラビーヤとのインタビューと発表資料で示された経済改革構想の骨子は以下の通り。同副皇太子はそれ以前に行われたブルームバーグとの2回のインタビューでも、構想の一部を明らかにしていた。

サウジアラムコの新規株式公開(IPO):

  • サウジアラムコの評価額の見積もりはまだ完了していないが、2兆ドル(約220兆円)を上回ると予想される
  • 「サウジアラムコのIPOにはいくつかのメリットがある。そのうち最も重要なのは透明性だ」

公共投資基金(PIF):

  • PIFをサウジアラムコや不動産など国有資産を保有する世界最大のSWFにする
  • 土地を開発し、これらプロジェクトを保有する企業を上場させる

軍事産業:

  • サウジは軍需を自国でより多く満たせるよう取り組んでおり、来年末までに防衛産業の持ち株会社を設立する計画だ。また幾つかの契約を再編し、同産業の無駄な支出の問題に対処する
  • 発表資料によれば、「サウジは軍装備品支出の50%超を国内で賄うことを目指す。既に予備部品や装甲車両、ベーシックな弾薬など比較的簡単な分野での開発を開始している」

非石油産業:

  • 経済生産における中小企業の占める割合を20%から35%に引き上げる。非石油収入を1630億リヤルから1兆リヤル(約29兆6000億円)に増やす
  • 発表文書によると、失業率を11.6%から7%に下げることも目指す
  • 「住宅需要は極めて旺盛だ」

補助金:

  • 2015年の補助金の70%は富裕層に恩恵をもたらし、中・低所得層向けは30%にとどまった
  • 補助金に依存する人々を「カバーするプログラムができるまで、エネルギー価格の大幅な自由化は行わない」

行政改革:

  • サウジは「われわれの明確な優先事項に基づいて、包括的かつ緩やかな」行政改革を継続する計画

原題:Key Elements of Saudi Arabia’s Blueprint for Life Post Oil (1)(抜粋)

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