4月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円上昇、対ドル3週ぶり安値から反転-日銀会合控え慎重

25日のニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで3週ぶり安値か ら上昇した。今週開かれる日本銀行の金融政策決定会合を控え、市場で は予想される追加緩和の度合いについて見方が変化している。

円は主要通貨の大半に対して上昇した。今月22日には、日銀が一部 貸し出しにマイナス金利の適用を検討しているとのブルームバーグ報道 を手がかりに2.1%値下がりしていた。

ドイツ銀行のストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏は「日銀 会合を控えて市場は様子見の姿勢だ」と述べ、「さらに米国の経済デー タは強弱が混在しており、主要10カ国(G10)通貨に対してドルは引き 続き下げている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.5%上げて1ドル =111円20銭。一時は111円91銭と、4月1日以来の安値を付けた。

HSBCホールディングスのシニア通貨ストラテジスト、ドミニッ ク・バニング氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、金融 政策の「効果についてはある程度限界がある」と述べ、日銀の様々な措 置は「一定の効果はあったが円安誘導の点で効果持続は難しい」と続け た。

ブルームバーグがアナリスト41人を対象に実施した調査では、日銀 による刺激策拡大を予想しているのは23人。19人は日銀による上場投資 信託(ETF)購入の増額を予想。8人は債券購入の増額、マイナス金 利の一段の引き下げを予想するアナリストも8人いた。調査は15ー21日 に実施した。

ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト、シルビア・ アルダーニャ、ロビン・ブルックス、マイケル・キャヒルの3氏はリポ ートで「金融政策見通しは今後数カ月間で対円でのドル上昇を予想する 当社の見解を後押しするものだ」と述べ、「日銀はすでにかなり長期間 にわたって『リフレーション取引』を行っているため、しばらくは一段 の緩和を続ける必要がある」と指摘した。

3氏によれば、日銀は今週の会合で追加緩和を決定し、金利政策よ りも資産購入を注視する可能性が高い。円はこの先1年間で1ドル =130円に下げる可能性がある。

原題:Yen Gains From 3-Week Low Before Bank of Japan Reviews Stimulus(抜粋)

◎米国株:下落、日米の金融政策会合や企業決算を控えて様子見広がる

25日の米株式相場は下落。今週は日本と米国でそれぞれ中央銀行に よる金融政策決定会合が予定されているほか、企業決算を控えて様子見 姿勢が広がった。

ただ午後に入り消費関連株が上げ幅を拡大し、主要株価指数は下げ を縮めた。エネルギー株は下落。前週末の22日には昨年12月1日以来の 高値で終了していた。銀行株も3カ月ぶり高値から下落。また今年に入 りダウ工業株30種平均で最高のパフォーマンスとなっているキャタピラ ーも値下がりした。

S&P500種株価指数は前週末比0.2%安の2087.79。一時0.7%下げ る場面があった。ダウ工業株30種平均は26.51ドル(0.2%)安 の17977.24ドル。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「相 場は重要な節目にある。主要株価指数が最高値付近となるのはここ15 -18カ月で3回目だ」とし、「今週は企業決算が大きな注目材料だ。米 金融当局の会合でのサプライズは予想されていない。市場は日銀の決定 会合に注目している」と述べた。

アップルやアマゾン・ドット・コム、ボーイングをはじめ、S& P500種構成銘柄の3分の1強が今週決算を発表する。市場は米金融当 局が今週の会合で政策金利に関するガイダンスを変更するかどうかに注 目。また大半のエコノミストは日本銀行が刺激策を拡大すると見込んで いる。

アナリストらは年初以降、1-3月期の企業利益の予想を引き下げ ている。年初時点ではS&P500種の構成銘柄の利益について前年同期 比変わらずを見込んでいた。現在では9.2%減が予想されている。これ まで130を超える企業が決算を発表しており、うち81%で利益、60%で 売上高が予想を上回っている。

朝方発表された3月の米新築住宅販売は市場予想に反して減少し、 3カ月連続でのマイナスとなった。先物トレーダーらが織り込む今週の 連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ確率はゼロ。確率 が50%を超えるのは11月以降となっている。

フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責 任者(CIO)は「この日の終わりにかけてトーンがやや明るくなって きている」とし、「企業のいかなる発表においても明るい見通しという のは最も需要な部分を占め、相場の上昇を維持させる。アップルやアマ ゾンといった企業の決算発表が控えているが、これらの決算は相場に強 く影響する」と続けた。

S&P500種の業種別10指数では6指数が下落。エネルギーや素 材、資本財・サービスの下げが特に大きい。金融は0.3%下げた。一 方、生活必需品株は続伸し、この日は0.7%上昇。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は6.5%上昇の14.08。

原題:U.S. Stocks Retreat as Earnings Reports, Fed Rate Decision Loom(抜粋)

◎米国債:インフレ期待が年初来の高水準、金利据え置き観測変わらず

25日の米国債市場ではインフレ期待を示す指標が年初来の高水準を 付けたが、連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で政策金利を 維持するとの見通しは変わっていない。

金利先物市場はFOMCが26-27日の会合で政策金利を据え置くと 示唆している。FOMCは前回3月の会合で年内の利上げ見通しを年4 回から2回に変更したが、今回はそのスタンスを維持するか弱めるかを 検討することになりそうだ。金融当局者は世界の弱い成長を指摘する一 方、インフレ動向を注視する姿勢も示している。

原油相場の3週間におよぶ上昇局面を背景に、債券市場のインフレ 期待を示す指標は9カ月ぶり水準に上昇した。通常の5年債とインフレ 連動国債(TIPS)5年物の利回り差は一時1.58%に拡大。FOMC の物価目標である2%には達していないが、昨年7月以来の高水準とな った。インフレ期待上昇の背景には、原油相場が2月に記録した12年ぶ り安値から65%上昇していることがある。

FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は 「原油相場の一段安を恐れて、インフレ期待は低くなり過ぎていた。現 在、インフレ期待は上昇し、均衡水準を見つける必要がある」と指摘し た。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.92%。同年債(表面利 率1.625%、2026年2月償還)の価格は7/32下落して97 14/32。

10年債利回りはイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言 があった3月29日に8bp低下。ほぼ2カ月ぶりの大幅な下げとなっ た。議長は世界経済の影響に加え、労働市場のたるみ(スラック)が残 っていることを理由に、利上げに対する「慎重姿勢は特に正当化され る」と述べた。ただ、必要に応じて政策を迅速に反転させることは可能 性だとも明確に表明した。利回りは現在、議長の講演前の水準に戻って いる。

ブラックロックでファンダメンタル債券の副最高投資責任者 (CIO)を務めるスコット・シール氏はブルームバーグテレビジョン とのインタビューで、「議長が外的要因や外部からの影響をどれだけ憂 慮しているかに、市場やわれわれは驚いた」と述べた。「そのため、多 くの観点から議長の中国に関する懸念は和らいだのか、原油相場に対す る懸念は緩和されたのか、あるいは米経済状況に焦点を絞るのかという 疑問がある。このようなケースでは、市場よりも迅速に金融政策で行動 を起こすことになるだろう」と語った。米経済については、これほどの 金融緩和は「現段階ではあまり必要ではない」と指摘した。

金利先物市場が織り込む年内の利上げ確率は64%と、1週間前 の49%から上昇している。4月の利上げ確率はゼロ。

FTNのボーゲル氏は「今の段階で金利を引き上げるのは、当局が 利上げで目指すものを台無しにする可能性がある」と指摘。「正常化と いう考えは経済が通常の金利水準に耐え得るということだ。まだそのよ うな根拠はない」と述べた。同氏は7月あるいは9月まで利上げは先送 りされると予想している。

米財務省が実施した2年債入札(発行額260億ドル)の結果による と、最高落札利回りは0.842%となった。前回3月28日の入札で は0.877%だった。財務省は26日に5年債(規模340億ドル)、28日に7 年債と2年物変動利付債の入札を予定している。FOMCの結果が発表 される27日には入札の予定はない。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏は米国債の利回りが他の先進国と比べて高いため、「買い意 欲は強く、入札は好調になるだろう」と予想した。

原題:Bond Market Ramps Up Inflation View While Fed Seen Staying Put(抜粋)

◎NY金:3営業日ぶり上昇、予想外の米新築住宅販売減少で逃避需要

25日のニューヨーク金先物相場は3営業日ぶりに上昇。米新築住宅 販売が市場予想に反して減少し、経済成長への不安が浮き彫りになった ことから、価値保存手段としての金の買いが強まった。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジス ト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「これは経済にさ らなる影響を及ぼす可能性があり、6月利上げの可能性を押し下げるだ ろう。投資家は安全性を求めて金や銀などに逃避している」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前週末 比0.8%高の1オンス=1240.20ドル。

銀先物は0.6%上げて17.059ドル。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは上昇。パラジ ウムは下落した。

原題:Gold Rises, Copper Falls as U.S. Home Sales Sag a Third Month(抜粋)

◎NY原油:大幅反落、中東の増産姿勢で供給超過の長期化警戒

25日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反落し、5カ月ぶり高値から大きく下 げた。中東産油国の増産姿勢が鮮明になり、世界的な供給超過は長期化 する兆候が増えた。クウェートは6月までに産油量を日量300万バレル 超に引き上げる計画を明らかにした。石油労働者がストに入っていた先 週の水準の2倍に相当する。イランは1月の制裁解除以降100万バレル 増産したと、シャナ通信がザンギャネ石油相の発言として伝えた。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナ リスト、フィル・フリン氏は「市場では石油輸出国機構(OPEC)諸 国の増産と米国のガソリン需要増加の間でバランスを取ろうとする動き になっている」と分析。「ガソリン需要は非常に強いため、いずれ市場 をタイトな状況に導くと予想される。このプロセスには時間がかかる」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前営 業日比1.09ドル(2.49%)安い1バレル=42.64ドルで終了。ロンドン ICEのブレント6月限は63セント(1.4%)下げて44.48ドル。

原題:Oil Falls From Five-Month High Amid Signs of Growing Crude Glut(抜粋)

◎欧州株:3日続落、ドイツ景況感悪化を嫌気-鉱業株が安い

25日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は3営 業日続落となった。石油・ガス銘柄と鉱業株の下げが目立った。ドイツ 景況感が予想に反して悪化したため、景気見通しを見極めようとする動 きが広がった。

金属価格の下落を背景に英アングロ・アメリカンと英豪系BHPビ リトンを中心に鉱業株が売られ、業種別19指数の中で最もきつい下げと なった。英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルが2.2%下げるなど、石油・ ガス銘柄も値下がり。原油相場の下落が嫌気された。またロイヤル・フ ィリップスは4.3%安。照明事業の新規株式公開(IPO)を検討して いることを明らかにした。

ストックス600指数は前週末比0.5%安の346.68で終了。一時 は0.9%安となった。ドイツのDAX指数は0.8%下げた。同国のIfo 経済研究所が発表した4月の独企業景況感指数は予想に反して低下し た。

スタンダード・ライフ・インベストメンツのグローバル・テマティ ックストラテジスト、フランシス・ハドソン氏(エディンバラ在勤)は 「注目を石油に置くか、企業業績や企業の個別材料に置くかは、実はそ れほど重要ではない」との見方を示し、「目の前のあらゆる材料にプラ ス要因がまったくない。今週発表されるデータに関し景気進展への期待 はかなり低い」と語った。

企業決算に加え、消費者物価指数や域内総生産(GDP)統計など ユーロ圏経済の健全さや欧州中央銀行(ECB)刺激策の効果を表すデ ータが今週は注目されている。

原題:European Stocks Retreat as Miners Slide, German Data Disappoint(抜粋)

◎欧州債:イタリア10年債利回り、2カ月ぶり高水準-ECBの効果減退

25日の欧州債市場ではイタリア国債が下落し、10年債利回りは2カ 月ぶり高水準に達した。欧州中央銀行(ECB)当局者らが政策は機能 していると先週表明したばかりだが、ユーロ参加国の低格付け国債を支 援する効果が減退している可能性を示した。

ECBが月800億ユーロ相当の債券を購入しているにも関わらず、 イタリア10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は 2週間ぶりの大きさに広がった。投資家の高利回り追求とECBの量的 緩和(QE)プログラムを追い風に、昨年の大半の期間でイタリア国債 のパフォーマンスは中核国国債を上回っていた。

ECBは先週の定例政策委員会で政策金利を据え置き、その後の記 者会見でドラギ総裁は緩和策が機能しているものの、経済成長とインフ レを回復させるにはさらなる時間が必要との見解を示した。ドイツのI fo経済研究所が25日発表した4月の独景況感指数は予想に反して低 下。同国の景気がやや勢いを失いつつある様子が浮き彫りになった。

ラボバンク・インターナショナルの欧州金利戦略責任者、リチャー ド・マクガイア氏(ロンドン在勤)は、「中銀が出来得ることは終わり に近い。追加緩和が利益よりも害をもたらしているのは明らかだ」と し、「金利引き下げが景況感を押し下げた可能性がある。周辺国債を圧 迫しているようだ。どちらにしろ、周辺国のスプレッド取引に極めて注 意深いアプローチをとるべきだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時10分現在、イタリア10年債利回りは前週末比 6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.54%。一時 は1.55%と、2月24日以来の高水準を付けた。同国債(表面利率 2%、2025年12月償還)価格は0.58下げ104.16。

ドイツ10年債利回りは3bp上昇し0.26%。イタリア国債とのスプ レッドは一時129bpと、今月8日以来の大きさとなった。ブルームバ ーグ世界国債指数によると、イタリア国債の年初来リターンはプラ ス1.2%と、マイナスとなっているポルトガル国債に次ぎユーロ圏では 二番目に低い。

原題:Italy’s Yield Reaches Two-Month High as ECB’s Impact Seen Waning(抜粋)

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