ドイツ銀、監査役会内の対立が表沙汰に-膨らむ一方の法務費用で炎上

ドイツ銀行では膨張を続ける法務関連費用をめぐる紛糾が、監査役会メンバー間の対立が表沙汰までに悪化した。不正行為が疑われるケースの調査が行き過ぎていると、監査役会のアルフレド・ハーリング副会長は別のメンバーのゲオルク・トーマ氏を公然と批判している。

  20人で構成する監査役会で労働者を代表するハーリング氏は、「トーマ氏の行き過ぎた熱意と裁判官的な自己満足に対する批判が高まっている」と述べ、「調査を前例を見ないほどの範囲に広げ、これまでにない数の弁護士を動員したトーマ氏のやり方は行き過ぎだ」と批判した。独紙フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)日曜版がハーリング氏の発言を引用して報じた。

  ドイツ銀のパウル・アッハライトナー会長は2013年に、数十年来の知り合いでありシャーマン・アンド・スターリング法律事務所の弁護士であるトーマ氏を監査役会のメンバーに起用した。トーマ氏に期待されたのはドイツ銀行内で多数発生した不正行為の対処と社内コントロールの改善だった。それ以来ドイツ銀の罰金・訴訟関連費用および引当金は120億ユーロ(約1兆5031億円)を超え、その間に計上した利益は吹き飛び、自己資本比率は低下した。

  ハーリング氏は新聞に掲載された発言内容を確認し、それ以上のコメントはないと電話で述べた。一方、トーマ氏およびシャーマン・アンド・スターリングはコメントの依頼に応じていない。ドイツ銀の広報担当者はコメントを控えた。 

  事情に詳しい関係者2人によれば、トーマ氏はドイツ銀の法務リスクを監視・分析する委員会の責任者を務めているが、他の役員から孤立している。社内事情だとして匿名を条件に述べたこの関係者のうち1人は、トーマ氏が同行の法的手続きと個々の役員との関連性について調査を開始し始めてから関係が悪化したと話した。

原題:Deutsche Bank Board Erupts Into Conflict Over Legal Expenses (2)(抜粋)

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