スマートベータ論争過熱、ファンド創業者がPIMCO運用者に挑戦

市場のタイミングを読み切ろうとするなど、ばかげた考えだ-。AQRキャピタル・マネジメントの共同創業者クリフ・アスネス氏はこう言い放ち、「スマートベータ型」上場投資信託(ETF)をめぐる論争に割って入った。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の花形運用者ロバート・アーノット氏が2月に火ぶたを切って以来、この論争は過熱している。

Cliff Asness.

Photographer: Chris Goodney/Bloomberg

  スマートベータは時価総額でなく、利益や配当などの要素やその他資産で企業をランク付けした指数を作成、その指数で資金を運用する手法。この手法を採用したETFは今や全世界で約2割に達し、運用資産は4000億ドル(約44兆円)に上るとみられ、スマートベータ型ETFが急落すれば、数百万人の投資家が損失を被る。

  だがアーノット氏は今年2月に発表したリポートで、スマートベータ型ETFの多くは価格が上昇し過ぎ、バブルが形成されつつあると警告。成功したのは人気化したからにすぎず、バブルははじけるだろうと予想した。

  アスネス氏は主にアーノット氏に反論する格好で論文を著し、安値で売り、バリュエーション上昇時に売るというスマートベータ戦略でタイミングを計ろうとするやり方は結局のところは危険だと指摘した。スマートベータの運用者は高額の手数料を正当化するためそれが可能だと言い張るだろうが、実行できる望みは薄いと述べ、長期的に効果を発揮するさまざまな要素に対し分散投資する方がいいだろうと主張。「タイミングを計るという要素は極めて魅力的だが、残念ながら成功させるのが極めて難しい」と持論を語った。

Rob Arnott.

Photographer: Tim Boyle/Bloomberg

  これに対し電話インタビューに応じたアーノット氏は、バリュエーションに応じ積極的に売り買いする戦略は危険だという点に同意しつつ、バリュエーションを活用してポートフォリオを緩やかに調整することは有効だと指摘。自らが注意を促しているのは「相対的なバリュエーションを無視し、過去のパフォーマンスが素晴らしかったというだけで今後の投資を決定し、持ち高を増やすのは危険」ということだと説明した。

原題:Smart-Beta War Rages On as Cliff Asness Slams Pimco Star’s Paper(抜粋)

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