債券は上昇、日銀オペで超長期債の好需給確認-GPIF理事長発言も

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  • 先物は25銭高の151円86銭で終了、長期金利マイナス0.105%まで低下
  • 日銀長期国債買い入れオペの結果、全年限で応札倍率が低下

債券相場は上昇。日本銀行が実施した国債買い入れオペで、超長期ゾーンなどの需給の引き締まりが示されたことが買い手掛かりとなった。利回り曲線には再びフラット(平たん)化圧力が掛かった。

  26日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比3銭高の151円64銭で取引を開始した。午後はオペ結果を受けて、水準を切り上げて始まり、取引終了前には151円91銭まで上昇。結局は25銭高の151円86銭と、この日の高値圏で引けた。

  UBS証券の井川雄亮デスクアナリストは、「債券市場は金曜日、月曜日のベアスティープニングの反動が出ている形。日銀オペの結果はこうした午前中からの流れを後押しする形となっている」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.085%で開始し、マイナス0.08%を付けた後、マイナス0.105%まで低下した。

  10年債利回りが3bpの低下となったのに対し、新発20年物の156回債利回りは一時5bp低い0.30%、新発30年物の50回債利回りは7.5bp低い0.33%まで下げ、期間の長いゾーンの利回り低下が大きくなった。

  日銀が実施した今月10回目の長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間5年超10年以下の応札倍率が2.00倍、10年超25年以下が2.87倍、25年超が3.10倍と、いずれも前回から低下した。足元で売り圧力が弱まっていることが示された。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、日銀オペについて、「長いゾーンでしっかりした結果だった。倍率も下がり、現行水準だと売りが出ない感じで、好需給が確認された。日銀オペで好需給が示されたので買いが入っている」と話した。

  年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の高橋則広理事長は、海外投資の為替変動リスクを回避するための取引に前向きな姿勢を示した。26日付の日経新聞のインタビュー記事で明らかになった。UBS証の井川氏は、「理事長がインタビューで『20年債や30年債の金利はまだプラスだ。購入比率を増やすかなど日々の投資判断で決める』と述べたことが超長期債買いのトリガーになったようだ」と話した。

日銀決定会合

  日銀は27、28日に金融政策決定会合を開く。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に実施した調査では、今回会合で追加緩和を行うとの予想は23人(56%)だった。

  今回の日銀会合について、みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「不透明感が強く、極端にはポジションを持ちづらい。日銀の追加緩和については、緩和策も含めて意見が分かれている。当社は緩和見送りを予想しているが、市場では何かしらの緩和を期待する向きが多いようだ」と話した。

  UBS証の井川氏は、「据え置きから3次元で全ての緩和の可能性まで、全ての可能性がある状況」と指摘。「決定会合に向けて金利上昇局面で少量ながら買っていき、会合後に金利上昇した場合には押し目買いを積極化する。会合後に金利低下した場合は必要量を粛々と買っていくのが良いと考えている。仮に据え置きとなったとしても、国債買い入れは続く上、将来的な緩和は排除されない。市場でも円高と株安圧力が高まり、金利低下トレンドそのものは変わらない」とみる。  

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