円が対ドル3週ぶり安値から反発、日銀期待で急落後-111円台前半

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  • 早朝に一時111円91銭と1日以来の円安値更新後、111円03銭まで戻す
  • 日銀もさることながら、FOMCへの警戒も怠れない-三菱UFJ信

25日の東京外国為替市場では、円が対ドルで3週間ぶり安値から反発。日本銀行の金融緩和強化期待から急落した先週末の反動が出て、日本株が反落する中、円買い優勢となった。

  午後3時25分現在のドル・円相場は111円11銭前後。先週末には日銀が金融機関への貸し出しにマイナス金利の適用を検討しているとのブルームバーグ報道を受け、円が急落。週明け早朝もこの流れを引き継ぎ、一時111円91銭と4月1日以来の円安値を更新したが、その後111円03銭まで値を戻した。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部為替市場課の一口義仁課長は、ドル・円は先週末の急騰から利益確定など揺り戻しの動きが見られているが、「日銀決定会合に向けて備える必要もあり、下値リスクは限定的」と指摘。「日銀もさることながら、FOMC(米連邦公開市場委員会)への警戒も怠れない」と語った。  

  日銀は27、28日に金融政策決定会合を開く。複数の関係者によると、日銀内では、政府が成長戦略による改革の実行を一層加速してほしいとの声が強まっているほか、一部には、より積極的な財政政策の出動を求める声も出ている。ブルームバーグが25日報じた。

  ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨全てに対して上昇。先週末はマイナス金利の貸し出しへの適用検討報道をきっかけに全面安となり、対ドルでは2.1%安と1年5カ月ぶりの大幅安となった。

  ユーロ・円相場は先週末に1ユーロ=123円台半ばから約2円急伸し、週明け早朝には一時125円53銭と6日以来の円安値を記録。その後は124円台後半まで円買いが進み、同時刻現在は124円88銭前後となっている。  

  上田ハーローマーケット企画部の小野直人氏は、期待先行でドル・円、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)が上昇したため、目先は利食い売りに押される場面が見込まれるが、日銀会合を控えて押し目は拾われるのではないかと予想。「原油価格や米長期金利の持ち直し基調が続くなど他市場の動向を踏まえれば、直ちにリスク回避的な円買いが強まる感じは受けない」と指摘した。 

  25日の東京株式相場は反落。先週末までの4連騰で利益確定売りが出やすい中、日経平均株価は前週末比133円19銭安の1万7439円30銭で引けた。また、ニューヨーク原油先物相場はアジア時間25日の時間外取引で下落。先週末は続伸し、5カ月ぶり高値に達していた。  

FOMC

  米国では26、27日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。投資家は今回の会合での利上げの確率をゼロと予想。終了後のイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長による記者会見は予定されておらず、経済分析・見通しと想定される次の措置を伝える手段は短い声明に限られる。

  みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、1-3月期の米国内総生産(GDP)は弱い数字になる可能性が高いため、FRBは「慎重なアプローチになる」とし、どちらかというとドルの上値を抑える可能性があると予想。半面、ゆっくりとした利上げペースは株にはポジティブで、「ドル・円を押し下げるわけでもない」と語った。

  一方、三菱UFJ信託銀の一口氏は、仮にFOMC声明文で6月利上げに向けた地ならしが行われた場合には、日銀への警戒も含めてドル・円が上値を拡大するリスクはあると指摘。「ひとまず今年の高値から安値の38.2%戻しも位置する113円はいったんの上値目途となる可能性もあるだろう」と話した。
  
  ユーロ・ドル相場はユーロ売り・ドル買いが進んだ先週末の流れを引き継ぎ、早朝に一時1ユーロ=1.1217ドルと3月29日以来のユーロ安値を記録。その後は1.12ドル台半ばへドルが伸び悩む展開となった。  

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