債券下落、フラット化修正受け超長期ゾーン中心に売り-緩和見極めも

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  • 20年債は一時8bp高い0.37%、30年債は8.5bp高い0.42%まで上昇
  • 超長期債は益出しでスピード調整が起こっている-JPモルガン証

債券相場は下落。需給環境の良好さを背景にしたこれまでの急激な利回り曲線のフラット(平たん)化に修正が掛かり、超長期ゾーンを中心に売りが優勢となった。

  25日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前週末比10銭安の152円00銭で取引を開始した。直後から売りに押されて水準を切り下げ、一時は151円59銭まで下落。結局は49銭安の151円61銭と、この日の安値圏で引けた。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「先週末の余韻から超長期ゾーンは弱めのスタートだ。追加緩和の話をきっかけに、金利低下のスピードがあまりにも速かった超長期債は益出しでスピード調整が起こっている」と話した。ただ、「先週末は超長期のアンワインド、短中期のロングで反応したものの、日銀の実際のオペレーションを見極めないと市場としても動きづらい面はある。ひとまず軽いスピード調整で終わるとみており、どんどんスティープニングしていくとはみていない」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント高いマイナス0.11%で開始し、一時はマイナス0.075%と14日以来の高水準を付けた。新発2年物の363回債利回りは0.5bp低いマイナス0.29%と過去最低に並んで開始した後、マイナス0.265%まで売られ、その後はマイナス0.275%。新発5年物の127回債利回りは2bp高いマイナス0.25%で始まり、マイナス0.225%まで上昇する場面があった。

  新発20年物の156回債利回りは1.5bp高い0.305%で開始し、一時は0.37%と6日以来の高水準を付けた。新発30年物の50回債利回りは4bp高い0.375%で開始し、0.42%と14日以来の水準まで上昇した。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「先週末に米国債が売られたことや、日銀が金融機関に対する貸し出しに対してマイナス金利の適用を検討との報道を受けて利回り曲線がスティープ化した流れの中で朝方は売りが優勢となった」と説明した。

  22日の米国債相場は続落。米10年債利回りは前日比3bp上昇の1.89%程度で引けた。原油先物相場の上昇や週末に向けた持ち高調整の売りが優勢だった。この日の外国為替市場では円が対ドルで一時1ドル=112円近くまで円安が進む場面があった。その後は円が買われている。

流動性供給入札

  財務省が午後発表した流動性供給入札(発行額5000億円)の結果によると、募入最大利回り較差が0.036%、募入平均利回り較差が0.029%となった。今回は残存期間5年超15.5年以下の国債が対象。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.67倍と、前回の同年限の入札の3.92倍から低下した。

  バークレイズ証の押久保氏は、「流動性供給入札は無難な結果だった。底堅い需要が示され、足元はやや値を戻してきている」と話していた。

  前週末の国内債市場では、日銀が金融機関への貸し出しに対してもマイナス金利の適用を検討する案が浮上しているとの報道を受け、中期ゾーンを中心に買いが入り、新発2年債利回りは過去最低を更新し、新発5年債利回りは最低水準に並んだ。一方、超長期ゾーンは新発20年、30年、40年債利回りが一時いずれも0.27%に並ぶフラット化が進んだ。報道後には売りが優勢になって利回りは上昇に転じた。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「超長期債にはこれまで需給主導のフラット化の中でロングポジションが相応に積み上がっていると思われる」と指摘。「その巻き戻しに合わせて、相場水準はフェアバリューに近い水準の20年利回りで0.4%台後半まで修正余地があるとみている」と言う。

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