中国がアップルの映画・書籍配信を停止-コンテンツ規制を強化か

  • アイチューンズ・ムービーズとアイブックスが先週、停止された
  • アップルが巻き込まれつつあるのははるかに大きな強要だとの指摘も

アップルがコンテンツを提供する「iTunes(アイチューンズ)」で、中国の消費者が映画配信サービスを受けられない状態となっている。中国では電子書籍販売の「iBooks(アイブックス)」の利用もできなくなっている。サービスを停止させた中国側が発しているのは、時価総額世界一の企業でさえ中国当局の規制を免れないというメッセージだ。

  アップルは、数年にわたり中国市場でのスムーズな成長が妨げられることのない数少ない欧米企業の1社だった。パソコンやスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の売り上げを伸ばし、オンライン用アプリケーションを販売する「アップストア」や携帯端末決済の「アップルペイ」といったサービスも干渉を受けずに導入してきた。中国当局は半年前、アップルに「アイチューンズ・ムービーズ」とアイブックスの投入を認めた。

  だが事情に詳しい関係者によれば、国家新聞出版広電総局は先週、映画と電子書籍の配信停止を命じた。この命令は、中国の消費者がアップル製品で利用できる一部のサービスにアクセスできないことを意味する。中国はアップルにとって2番目に大きな市場で、アイフォーン販売の伸びが米国で鈍る中で同社の対中依存は強まっている。

  停止命令の理由は明らかではないが、中国政府がアップルのエンターテインメントサービスのコンテンツに異議を唱えた可能性がある。ガートナーのアナリスト、ブライアン・ブラウ氏は、「中国で何が受け入れ可能で受け入れ不可能かをめぐるいたちごっこだ」と述べた。

検証強化へ

  習近平国家主席の下で中国政府は、テクノロジー分野の監督やオンラインで入手可能な情報のコントロールを強化している。アップル製品の人気は消費者主導の経済へのシフトを目指す政府の政策を支えるが、ユーラシア・グループの中国担当アナリスト、サム・サックス氏によれば、アップルのオンラインサービスに対する検証は強化される見込み。

  同氏は「中国共産党が言っているのは、テクノロジーの生態系を究極的にコントロールするのは自分たちだということだ。そうしたテクノロジーを介するネットワークやデータ、情報については特にだ。アップルが巻き込まれつつあるのは、はるかに大きな強要だ」と指摘した。

  アップルは「中国の顧客ができるだけ早く書籍と映画のサービスを再び利用できるようになることを望んでいる」とのコメントを発表した。

原題:Blocked Content Shows Apple Not Immune to China Regulators (1)(抜粋)

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