NY外為(22日):円下落-貸し出しへのマイナス金利検討報道で

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22日のニューヨーク外国為替市場では、円が1年5カ月ぶりの大幅安となった。日本銀行が金融機関への貸し出しにマイナス金利の適用を検討しているとのブルームバーグ報道に反応した。

  円は主要31通貨全てに対して下落。事情に詳しい複数の関係者によると、今後、日銀当座預金の一部に適用している0.1%のマイナス金利(政策金利)を拡大する際は、市場金利のさらなる引き下げを狙って、貸出支援基金による貸出金利をマイナスにすることを検討する可能性がある。日銀は今月27ー28日に金融政策決定会合を開く。

  ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「日本経済では、金融による刺激策の機がさらに熟しているようだ」と指摘。またそれと同時に「日銀が来週行動を起こす可能性が高まっているとの報道」が円の大幅下落を引き起こしていると分析した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比2.1%安の1ドル=111円79銭。終値ベースでは、2014年10月以降で最大の下げを記録した。週間では2.7%安となった。前週も0.6%下げていた。円は対ユーロではこの日1.6%下落し、1ユーロ=125円50銭。

  BNPパリバの北米為替戦略責任者、ダニエル・カッツァイブ氏(ニューヨーク在勤)は「日銀が来週行動を起こす余地が拡大していると市場はみている」と指摘。最近の報道については、「追加措置のきっかけ作りについての議論が進んでいることを示唆しており、円が下げているのはそのためだ」と述べた。

  日銀の決定会合を控え、投資家が一段の円上昇を見込む可能性は低いと、サンタンデール銀行のG10通貨戦略担当の責任者、スチュアート・ベネット氏(ロンドン在勤)は指摘する。

  同氏は「慎重姿勢が見られる」とし、「リスクは全てハト派寄りに偏っている」と続けた。

  ブルームバーグがアナリスト41人を対象に実施した調査では、日銀による来週の刺激策拡大を予想しているのは23人。19人は日銀による上場投資信託(ETF)購入の増額を予想。8人は債券購入の増額、マイナス金利の一段の引き下げを予想するアナリストも8人いた。調査は15ー21日に実施した。

  コモンウェルス銀行のシニア通貨ストラテジスト、ジョゼフ・カパーソ氏は「当社は日銀が量的緩和を拡大すると考えていたが、マイナス金利の部分で追加策を講じるのかもしれない」と指摘。それが円を押し下げており、「実際に実行されれば、一時的ではあるが対円でのドル相場が急伸するだろう」と続けた。

  コモンウェルス銀は、米金融当局と日銀との政策のかい離を生かし、2週間のオプションを通じた対円でのドル買いを推奨した。またナショナル・オーストラリア銀行はリポートで、日銀会合を控え、現在の水準でのドル購入が望ましいと指摘。113円がターゲットだとしている。

  マニンボ氏は「政策のかい離をテーマとした取引が再び活発になりつつあるようだ」と分析した。

原題:Yen Falls Most in 17 Months as BOJ Considers More Negative Rates(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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