クレディS、「ならず者トレーダー」のリスク証券化も-CAT債が手本

  • 事業再編に使える資本を増やすためリスク移転を模索
  • 4000億-4800億円の損失カバーで元本失うリスクあるがクーポン高め

金のかかる事業再編に取り組んでいるクレディ・スイス・グループは、自由に使える資本を増やすために保有資産のリスクの一部を移転する案を検討している。ならず者トレーダーやサイバー攻撃などが引き起こす損失のリスクを証券化する案だと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

  関係者4人が匿名を条件に述べたところによると、大規模災害のリスクを証券化したCATボンド(大災害債券)のような仕組みを設計して最近数カ月に債券投資家やヘッジファンド、資産運用会社にアプローチしている。35億-42億スイス・フラン(約4000億-4800億円)の営業損失をカバーするものだという。保険業界は強いハリケーンや大地震のリスクへのエクスポージャーを制限するのにCAT債を使う。投資家は元本を失う可能性があるものの、高い利回りを得られる。

  パリの資産運用会社、カルミニャックの投資委員会メンバー、ジャン・メドゥサン氏は「私の知る限り、この種の投資商品を出すのはクレディ・スイスが初めてだ。うまくいけば、他の銀行が追随するだろう」と話した。

  スイス当局が銀行の自己資本比率の最低要件を引き上げたため、クレディ・スイスにとってリスクを減らして必要資本額を下げることは最重要課題になっている。それによって、事業再編に回す資本を確保できるからだ。

  関係者によると、クレディ・スイスの証券はチューリッヒ・インシュアランス・グループとの7億フラン相当の保険契約に基づき2つのトランシェから成る。同保険会社がリスクの10%を引き受け、残りを5年物の債券に組成してバミューダ籍の特別目的会社を通じて販売する。リスクが低い方のシニアトランシェのクーポンは4%となる見込みだという。クレディ・スイスは当局の承認が得られ、投資家の関心が十分に高ければ5月10日の決算発表後に販売したい考え。発行規模とクーポンは変わる可能性があるという。

原題:Credit Suisse Said to Study Novel Bond Sale to Offload Bank Risk(抜粋)

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