米ビザ:ビザ・ヨーロッパ買収に遅れも、支払い条件を修正-株価下落

  • 買収手続きは6月30日までに完了しない可能性があると説明
  • 1-3月の調整後1株利益はアナリスト予想を上回る

電子決済ネットワーク世界最大手の米ビザは21日、ビザ・ヨーロッパ買収計画について欧州委員会のフィードバックを受けた後、買収条件の修正で合意したことを明らかにした。買収手続きは6月30日までに完了しない可能性があると説明した。

  1ー3月(第2四半期)決算発表前にビザが公表した資料によると、同社は買収完了後の業績に応じて買収代金の一部を支払う「アーンアウト」を取りやめ、その代わりに現金による支払いを17億5000万ユーロ(約2160億円)増やす。このうち7億5000万ユーロを買収完了時に支払い、残りを買収完了日から3年後に支払う。それ以外は昨年11月に締結した当初の契約から変わらないという。

  欧州による利益への大きな貢献がないことはかねてから米ビザの弱点であると同時に、欧州部門を持つマスターカードに有利な状況をもたらしているとみられてきた。このため、米ビザの新規株式公開(IPO)に先立って2007年に切り離された両社の再統合が注目されている。ビザは21日、予定していた4ー6月(第3四半期)末までに完了しない可能性があるとの見方を示した。

  ビザの株価は時間外取引で下落。ニューヨーク時間21日午後5時40分(日本時間22日午前6時40分)現在、5%安の76.75ドルを付けている。年初からこの日の通常取引終了までは4.2%上昇していた。

  同社が別途発表した1ー3月期決算では、純利益は17億1000万ドル(約1870億円、1株当たり71セント)と、前年同期の15億5000万ドル(同63セント)から10%増加した。調整後利益(為替ヘッジによる利益1億1600万ドルを除く)は1株当たり68セントと、ブルームバーグが調査したアナリスト32人の予想平均を1セント上回った。

  純営業収入は前年同期比6.4%増の36億3000万ドルと、アナリスト予想を上回った。営業費用は5.7%増の11億9000万ドル。

  ビザは2016年9月期の為替変動の影響を除いたベースの純営業収入の伸び率見通しを7ー8%とし、従来の「1桁台後半から2桁台前半」から引き下げた。これにはビザ・ヨーロッパ買収計画の影響は含まれていないと、バサント・プラブ最高財務責任者(CFO)が電話会議で説明した。

原題:Visa Alters Terms of Europe Deal and Warns of Delay; Shares Fall(抜粋)

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