欧州債:ドイツ国債が下落-ドラギ総裁発言で需要後退の観測強まる

21日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。ドイツ10年債利回りは4カ月ぶりの大幅上昇となった。欧州中央銀行(ECB)が金融政策を据え置いたほか、同中銀が計画している社債購入で国債需要が後退するとの見方が強まった。

  ドラギ総裁は政策発表後の記者会見で、社債購入についての詳細を明らかにした。インフレ率は今年後半に上向くと述べ、当局者らは3月に決定した措置の実施に注力していると語った。債券市場でドイツのインフレ期待を示す指数は年初来最高に接近した。

  同総裁は、ECBが量的緩和(QE)計画に基づく社債購入を6月に開始し、保険会社やノンバンクも対象にすると説明した。ECBの声明によれば、残存期間は最長30年で、1銘柄につき発行残高の70%が上限となる。具体的な月間購入規模は明らかにしなかった。

  サンライズ・ブローカーズ(ロンドン)のストラテジスト、ジャンルカ・ジグリオ氏は、「現時点では月50億ユーロ前後を見込んでいるが、この日の詳細で規模が膨らむ可能性もある」と述べ、「ECBがQEから信用緩和へと移行しつつある事実は、各国政府にとって悪材料だ。重点はもはや欧州の国債には置かれない。少なくともわずかにはそうなる」と見方を示した。

  ECBの定例政策委員会は政策金利を据え置いた。ドラギ総裁は「ヘリコプターマネー」のような政策や国債購入計画の規模は協議しなかったと説明。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では誰も金利変更を予想していなかった。

  ロンドン時間午後5時現在、ドイツ10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.24%。これは昨年12月3日以来の大きな上げ幅。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.845下げ102.53となった。スペイン10年債利回りは6bp上げて1.60%。

原題:German Bunds Drop as Draghi Boosts Appeal of Corporate Debt(抜粋)

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