ドラギ総裁:ECB批判は追加行動の必要性生む-辛抱を呼び掛け

更新日時
  • ECBは政策金利と量的緩和で現状維持
  • ドイツ政治家の批判に「成長を支えたのはECBのみ」と逆襲

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は21日、政策への批判に対し、効果が表れるのを辛抱強く待つよう求めた。ECBへの攻撃は追加措置の必要性を生む恐れがあるとも警告した。

  総裁は政策決定後の記者会見で「中央銀行の信頼性に疑問符が付くという見方が広がる場合、結果は常に目標達成の遅れだ。従って一段の拡張的政策が必要になる」と声高に主張。「ECBの政策は機能しているし効果的だ。時間を与えて欲しい」と訴えた。

  この日の政策委員会では政策金利を過去最低で据え置き、資産購入も月800億ユーロ(約9兆9700億円)の規模を維持すると決まった。

  ECBがユーロ圏のインフレ回復と成長持続に取り組む中で、ドイツの政治家の間ではECBの政策は預金者や年金基金を苦しめているとの批判がある。ドラギ総裁は21日、ユーロ圏をリセッション(景気後退)とデフレから守ってきたのは唯一ECBだと逆襲。「ECBの金融政策措置は成長を支えてきた。わずかな例外を除いて、過去4年間に成長を支えたのは金融政策のみだった」と述べた。

  低金利が年金基金を圧迫しているという点は認めつつ、ECBが責務の範囲内で行動しているという点について政策委員会は全会一致で同意したという。「われわれにはドイツだけではなくユーロ圏全体の物価安定を維持するという責務がある。われわれは政治家ではなく法に従う。中銀は独立しているからだ」と総裁は語った。

  ドラギ総裁はまた、金融環境が不当に引き締まる状況が幅広く見られるようになれば、責務の範囲内で利用可能な全ての手段を駆使するとも述べた。「適切な水準の金融緩和を維持することが不可欠だ」とし、金利の「現行またはそれ以下の水準は長期にわたり、資産購入の終了後もかなり続く」と言明した。

  ECBが今週公表した銀行融資調査結果に触れ、「信用供与は続いている。かなりしっかりしている」と指摘。「金利は劇的に低下し、与信量は拡大している。ECBの措置が実際、至って効果的であることを示すものだ」と評価した。

  社債購入については、6月に開始しユーロ参加国の中央銀行6行が実施すると、ECBが総裁の記者会見後に発表した。対象には保険会社とノンバンクも含まれる。購入債券の残存期間は6カ月ー30年。他の措置と社債購入の組み合わせによりユーロ圏のインフレ率は2%弱の水準に戻るだろうとECBはコメントした。「今は忍耐の時だ。待たなければならない」と総裁は述べた。
  
原題:Draghi Says ECB Critics Risk Provoking Need for More Action (2)(抜粋)

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