債券上昇、日銀マイナス金利めぐる報道受け-2年や5年ラリーとの声

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  • 先物は前日比16銭高の152円10銭で終了、一時152円14銭まで上昇
  • 新発2年債利回りマイナス0.29%、新発40年債利回り0.27%まで低下

債券相場は上昇。新発2年債利回りは過去最低水準を更新した。日本銀行が金融機関への貸し出しにマイナス金利の適用を検討する案が浮上しているとの報道を受けて、中期ゾーンが買い進まれ、相場全体を押し上げた。

  22日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比14銭安の151円80銭で開始し、約1週間ぶり安値の151円64銭まで下落した。午後に入ると水準を切り上げ、一時は152円14銭まで上昇し、結局は16銭高の152円10銭で引けた。

  現物債市場で新発2年物の363回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.265%と、過去最低を更新して開始。一時マイナス0.29%まで下げた。新発5年物の127回債利回りはマイナス0.265%まで低下して過去最低に並ぶ場面があった。長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、2.5bp高いマイナス0.10%で開始し、いったんマイナス0.095%と15日以来の高水準を付けた。午後はマイナス0.125%まで戻した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「日銀決定会合を前に金融機関への貸し出し金利を検討しているなどという報道が出たことで、さらなるマイナス金利を織り込む展開になっていくだろう。報道を受けてすでに2年債や5年債がラリーしているが、この流れが来週も継続するとみている」と述べた。

  新発20年物の156回債利回りは3bp高い0.285%で開始。0.255%を付けた後、0.30%に上昇した。新発30年物の50回債利回りは2.5bp高い0.295%で開始後、いったん0.27%に戻した後、0.335%まで上昇した。新発40年物の8回債利回りは0.28%と過去最低を更新して始まり、0.27%まで下げている。

  DIAMアセットマネジメントの山崎信人上席ファンドマネジャーは、「今週20年債入札があったので、多少落としてきたのだろう。超長期ゾーンの金利低下は、マイナス金利政策や28日の追加緩和期待があった。これまで長いゾーンの金利が低下したが、ここからまだ下がるかというとちょっとしんどい」と話した。

  日銀が実施した今月9回目の長期国債買い入れオペ(総額1.19兆円)の結果によると、残存期間1年超3年以下、25年超の応札倍率が前回から上昇した。一方、3年超5年以下、10年超25年以下が低下した。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、朝方に売りが先行したことに関して、「高値警戒感があったことや昨日夕方から下落していた地合いを引き継いだ。海外債券相場の流れも重し」と説明した。

  日銀は27、28日に決定会合を開き、金融政策と新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に実施した調査によると、日銀が今回の決定会合で追加緩和に踏み切ると予想したのは23人に達した。

  複数の関係者によると、金融機関が資金を預ける当座預金の一部にマイナス金利(付利)を適用しているが、金融機関に対する貸し出しに対しても、マイナス金利を適用することを検討する案が浮上している。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、こうした報道について、「事実であればマイナス金利幅の拡大も想定している可能性がある。短中期に影響する」と分析した。

  パインブリッジの松川氏は、「貸し出しにマイナス金利を付けるだけでなく、付利のマイナス0.20%への引き下げも併せて行われるとみている。2年債利回りについてはマイナス0.3%、5年債利回りについてもマイナス0.3%まで低下してもおかしくない」と話した。

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