ドル・円が2週間ぶり高値圏、原油高・株高でリスク選好-109円後半

更新日時
  • 朝方に一時109円90銭と7日の高値に並んだ後は一進一退の展開
  • ドル・円の上昇基調は続いている-RBSの平野氏

21日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が2週間ぶり高値圏で推移した。原油価格の大幅上昇や日米株高を背景としたリスクセンチメントの改善が支えとなった。

  午後3時51分現在のドル・円相場は1ドル=109円64銭前後。朝方には一時109円90銭と今月7日に付けた高値に並び、その後は109円台後半で一進一退の展開となった。

  ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の平野淳外国為替営業部長は、東京時間はどうしても日本勢の売りに上値を抑えられるが、欧米株の堅調や原油価格の上昇を背景とした「ドル・円の上昇基調は続いている」と指摘。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和に前向きな姿勢が見せれば、株式市場にとっては好ましい形となり、「株式市場の上昇を背景に、ドル・円は堅調になるだろう」と予想した。

  ECBはこの日、定例政策委員会を開く。ブルームバーグのエコノミスト調査では、主要政策金利であるリファイナンスオペの最低応札金利は0%、中銀預金金利はマイナス0.4%でそれぞれ据え置かれる見込み。前回3月の会合ではこれらの金利を引き下げると同時に、月間の資産購入額を30%余り増額して800億ユーロとした。 

  20日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続伸し、ほぼ5カ月ぶり高値となった。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で米国の生産減少が明らかになったほか、イラクのニマ副石油相が5月にロシアで生産量据え置きを目指した産油国会合が開かれるだろうと述べたことが買いを呼んだ。アジア時間21日の時間外取引で中心限月の原油先物6月限は続伸している。

  原油高を受け、20日の米国市場では10年債利回りがほぼ2カ月ぶりの大幅上昇となり、S&P500種株価指数は一時昨年7月以来の高値を付けた。21日の東京株式相場も大幅続伸し、日経平均株価は2カ月半ぶり高値で取引を終えている。

  三菱東京UFJ銀行の野本尚宏調査役(ニューヨーク在勤)は、「このリスクオンが続くかというと、あまりそんな感じはしないが、3カ月くらいリスクオフできてしまったので、1日や2日で巻き戻しが終わるとも思えない」と指摘。「マーケットは110円は1回やりたいのではないか。上がったところで、どのくらい日本の輸出企業が売りにくるかというところ」と話した。

  ユーロ・ドル相場はECB会合を控えて小動きながら1ユーロ=1.1300ドル前後で上値が重く、同時刻現在は1.1301ドル前後。ユーロ・円は1ユーロ=124円台前半から123円台後半へ弱含みに推移した。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、「ECBについては市場の見方は固まっている」と指摘。「今晩は緩和はないが、ドラギ総裁は今後の追加緩和に積極的な姿勢を示すと思う」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE