【個別銘柄】不正の三菱自ストップ安、競合スズキは上昇、富士フ強い

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21日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  三菱自動車(7211):前日比150円(20%)安の583円とストップ安。燃費試験データを実際より良く見せる不正操作があった、と20日に発表。対象車両は2013年6月から生産している軽自動車「eKワゴン」「eKスペース」、日産自動車(7201)に供給する「デイズ」「デイズルークス」の4車種、合計62万5000台。既に該当車の販売を停止し、今後は補償について協議する。JPモルガン証券は、関連費用は多額となる公算が大きく、ブランドイメージの毀損(きそん)も甚大と懸念を示した。三菱自へのサプライヤーである明電舎(6508)も9.4%安の493円、ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)も1.5%安の469円。一方、軽自動車シェアの奪取期待でスズキ(7269)は5.3%高の3180円、ダイハツ工業(7262)は3.1%高の1535円。

  安川電機(6506):4.8%安の1272円。17年3月期の連結営業利益は前期比24%減の280億円を計画する、と20日に発表。市場予想の349億円を下回るとともに、自動車関連分野を中心としたロボットの好調で17%増益だった16年3月期からの悪化を見込む。SMBC日興証券は、前期第4四半期の受注減少、1ドル=110円など足元に比べた為替前提の円安想定で下振れリスクが残るとし、ややネガティブな印象と分析した。

  富士フイルムホールディングス(4901):6.3%高の4559円。17年3月期の連結営業利益は前期推定値から1割強上回り、2200億円程度と9期ぶりに最高益を更新するもようと21日付の日本経済新聞朝刊が報道。欧米でのインスタントカメラの販売増、医療関連部門の収益も拡大するとしている。メリルリンチ日本証券は、報道が事実なら同証予想(2117億円)を上回る内容で、ポジティブな印象と指摘。成熟事業の縮小で業績低迷が続く精密機器セクターで同社株を選好する局面は続くとみて、投資判断「買い」を継続した。

  gumi(3903):7.9%高の900円。モバイルオンラインゲームの開発・運用を行うスウェーデンと香港子会社の撤退を決めた、と20日に発表。事業整理に絡み16年4月期第4四半期に約2億5000万円の特別損失を計上するが、来期以降のコスト削減額は年間約5億円を見込む。海外再編による経営資源の最適化が進むとみられた。

  科研製薬(4521):5.3%安の6460円。モルガン・スタンレーMUFG証券は20日、投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」、目標株価を1万円から7500円に下げた。利益率の最も高い爪白癬治療剤「クレナフィン」による急成長が一巡したと判断、同剤以外の成長ドライバー候補が不足しているとみる。16年3月期の連結営業利益は会社計画の322億円に対し353億円を想定、今期は317億円、来期323億円と横ばいを予想する。

  そーせいグループ(4565):2.6%高の2万4130円。みずほ証券は20日、投資判断「買い」を継続し、目標株価を1万8460円から3万300円に上げた。世界的バイオベンチャーに向け事業を着実に発展させるとみており、アラガン社(アイルランド)との契約に伴い、開発成功率の向上に伴うロイヤルティー収入を織り込み、17年3月期の連結営業利益予想を120億円から200億円に増額した。16年3月期は会社計画と同じ11億3000万円を見込む。

  アステラス製薬(4503):3.1%高の1565円。高コレステロール血症治療薬「レパーサ皮下注」の日本での発売を開始した、と21日午前に発表。同薬は、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)では効果が不十分な患者への効能・効果が見込まれ、製品需要を期待する買いが入った。

  日本エム・ディ・エム(7600):100円(16%)高の714円とストップ高。日本特殊陶業(5334)と資本・業務提携を結ぶと20日に発表。医療機器分野での連携を図るのが狙い。同時に伊藤忠商事(8001)との資本・業務提携は解消し、特殊陶は伊藤忠が保有する発行済み株式総数の3割に当たる日MDM株を取得する。日MDMは骨接合材料、人工関節など整形外科器具の商社で、特殊陶の技術力の取り込みが進むとみられた。

  竹内製作所(6432):11%高の1764円。みずほ証券は20日付のリポートで、同日行われた決算説明会で17年2月期の会社計画の保守性を再確認し、ポジティブと評価した。主要仕向地の北米向けの今期販売台数計画は9.1%増で、1月以降は順調に推移しているもようとし、欧州は1月以降の販売台数が増加していると会社側が説明したという。

  ファンケル(4921):5.2%高の1624円。20日に3月度の月次売上高を公表、化粧品、栄養補助食品などの合計で前年同月比15%増の83億8100万円だった。栄養補助食品は25%増。

  ゴールドクレスト(8871):7.5%高の1669円。16年3月期の連結純利益は前の期比2.1倍の42億円と、従来計画の37億円を上回ったもようと20日に発表。収益不動産販売の翌期へのずれ込みで売上高は1割以上下振れたが、マンション販売の利益率が想定より良かった。

  東光高岳(6617):3.7%高の1632円。16年3月期の連結営業利益は前の期比76%増の26億9000万円と、従来計画の21億円から上振れたもようと20日に発表。電力機器事業、エネルギーソリューション事業で一部案件の売り上げ前倒し、全社的な経費削減の進展が寄与した。

  東リ(7971):6.1%高の315円。16年3月期の連結営業利益は前の期比21%増の38億円と、従来計画の34億5000万円を上回ったもようと21日午前に発表。オフィス・店舗の新築、リニューアル需要が堅調な中、原価低減による利益率の改善、販売管理費の縮減が寄与した。期末配当は1株7円から9円に増額。

  ラクオリア創薬(4579):5.7%高の498円。韓国で5-HT2B拮抗薬の特許査定を受けた、と20日に発表。ヒト腸管に分布する5-HT2Bの受容体は消化管運動や内臓近くに関与するとされ、過敏性腸症候群などの治療の有望ターゲットと考えられている。日本、米国、欧州、中国に続くもので、世界での知的財産強化が進んだとみられた。

  CYBERDYNE(7779):4.5%高の2550円。日本医療研究開発機構と委託研究開発契約を結んだ、と20日に発表。重篤な筋萎縮性側索硬化症(ALS)、筋ジストロフィーなどの神経・筋疾患、高位脊髄損傷、四肢まひなどの患者を含む障害者のコミュニケーション支援機器の開発、製品化準備を行うもの。引き続き官民一体の研究開発が進むとみられた。

  エンプラス(6961):7.8%安の3385円。20日に連結決算を発表、17年3月期売上高は前期比12%減の340億円、営業利益は5割減の50億円と計画した。LED用拡散レンズなどオプト事業の減収減益が響き、2.3%減収、7.8%営業減益だった16年3月期からさらに悪化する。

  WDI(3068):6.7%高の1330円。16年3月期の連結営業利益は前の期比70%増の15億1400万円と、従来計画の13億5000万円を上回ったもようと20日に発表。国内外でウルフギャング・ステーキハウス事業が好調だった。

  大井電気(6822):80円(23%)高の423円とストップ高。16年3月期の連結営業利益は前の期比4.7倍の22億円と、従来計画の16億円を上回ったもようと20日に発表。売り上げ規模の大きい第4四半期に情報通信機器製造販売の原価改善が想定以上に進んだ。

  日本鋳造(5609):6.7%高の112円。16年3月期の連結営業利益は前の期比3倍の2億1300万円だった、と20日に発表。半導体向け鋳鋼品、鋳型など鋳鉄品の増加で売り上げが増加、公共投資関連では橋梁部品、柱脚などで利益率の改善もみられた。17年3月期は17%増の2億5000万円を見込む。

  北日本紡績(3409):30円(43%)高の99円とストップ高。北陸先端科学技術大学院大学(石川・能美市)のナノマテリアルテクノロジーセンターと、「高分子材機能の発現機構解析とその高性能化」を題目とした共同研究契約を結んだ、と20日に発表。産学連携を通じ、特殊パウダー入りポリエチレンを組み込んだ水質浄化システムなど同社が取り組む新規事業の強化につながるとみられた。

  フュートレック(2468):3.7%高の810円。MJI(東京・港区)が一般販売を予定している家庭向けコミュケーションロボット「タピア」の音声認識機能にフュートレの音声認識技術であるvGateが採用された、と20日に発表。技術力への評価が高まるとみられた。

  ジャパンミート(3539):21日に東証2部に新規上場、公開価格の1010円に対し初値は3%高の1040円だった。茨城県を地盤に食品スーパーマーケット「ジャパンミート生鮮館」などを展開、16年7月期の連結営業利益は前期比24%増の43億2400万円、1株利益は115.35円を見込む。終値は1112円。

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