衆参同日選見送りの見方、与党内に浮上-熊本地震への対応優先で

  • 安倍首相は解散の「か」の字もないとずっと言ってきた-菅官房長官
  • 「90%ないだろう」と自民・菅原衆院予算委理事

与党内で20日、7月の参院選に合わせて衆院選を実施する衆参同日選は見送られるとの見方が出てきた。熊本地震への対応に集中することが理由だ。

  菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、安倍晋三首相が「解散のかの字もないとずっと言ってきた」ことから、「解散しないということだという風に思います」と発言。同時に解散は「総理の専権事項」であり、「いつやる、やらないというのは総理が決めるということ」と述べた。菅氏は熊本地震が発生する前の13日、自民党のインターネット番組で「総理大臣がやると言えばやる、ということ」と述べていた。

  自民党の菅原一秀衆院予算委員会理事は20日、ブルームバーグの取材に対し、「決まっている参院選は別として解散、同日選は90%ないだろう。救命救助と復旧復興に全力で当たるのが国政の役割だ」と語った。共同通信は20日、公明党幹部が同日選はないと記者団に述べた、と報じた。

  政治評論家の伊藤惇夫氏は衆参同日選見送りとの見方が出てきたことについて「もともと五分五分より低いと見ていた。流れとしては当然」と指摘。その上で、中曽根康弘元首相が衆参同日選に踏み切った1986年の「死んだぶり解散」の例を挙げ、「解散はないと言って、突然やる可能性はまだある。完全になくなったとは思えない」とも語った。

  20日付の産経新聞は、安倍首相が熊本地震の被災自治体への負担などを考慮して同日選を見送る公算が大きくなった、と報道。共同通信は20日、政府、与党内で被災地対応を優先すべきだとする見送り論が相次いだ、と伝える一方、首相は復旧状況を見極め、5月に最終判断するとみられるとも報じている。
  

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