中国の40年に及ぶ経済発展は終息か-日本の景気悪化予測したスミス氏

  • 中国はさらに踏み込んだ経済改革が必要だとスミス氏
  • スミス氏は1990年に日本の急激な景気悪化を予想

中国が共産党の厳しい管理下で数十年間にわたり成し遂げた急速な経済発展が終息しつつあるかもしれないと、米ニューヨーク大学スターン経営大学院のロイ・スミス教授が指摘した。同氏はバンカーだった1990年に日本のバブル崩壊を予測した。

  スミス氏は「中国は40年近くにわたり驚くべき経済発展を遂げた後、今やそれが存続するかが問われる段階に到達している」と指摘。中国の「ますます複雑かつ困難になる不足だらけの経済・社会システム」を共産党指導部が管理することは一段と困難になるだろうと述べた。同氏は2015年の中国株急落の前にも、日本が経験したような金融逼迫(ひっぱく)が始まりつつあると警告していた。

  習近平国家主席は13年、経済運営において市場に「決定的」役割を与えると約束したものの、金融システムは引き続き、指導部が選好する借り手を与信の対象とする国有銀行におおむね支配されている。

  国際銀行学と金融学を専門とするスミス氏は、当局は「市場原理により国を有意義に動かすことが可能となる改革を導入するため、今後はさらに踏み込む」必要があると指摘。習主席は「それが可能なように自らの権力基盤を強化してきたが、同氏にとっての試金石は多くの脆弱(ぜいじゃく)さを抱えた共産主義の超大国が成功し存続できるかどうかだ」と述べた。

  スミス氏は引き続き、最終的に日本経済の足かせとなった不良債権増加との共通点があるとみている。ただ、日中の間には多くの相違点もある。世界銀行のデータによると、中国は1990年当時の日本よりも低い経済発展段階にあり、13年の中国の1人当たり国内総生産(GDP)は依然として1960年時点の日本の半分に過ぎない。しかし、中国全体の債務は経済規模の2.5倍近くに膨らみ、減速する兆しをほとんど示していない。

  スミス氏は「中国は日本の経済発展モデルを模範としてきたが、現在は日本と同様の制御不能となる恐れがある金融危機に直面している可能性があり、それにより次のアジアの超大国を目指す勢いに陰りが出るかもしれない」と述べた。

原題:China Faces Make-or-Break Moment, Says Forecaster of Japan Slide(抜粋)

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