貿易黒字5年半ぶり高水準、原油安で3月-熊本地震注視と財務省

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輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は3月速報で、ほぼ5年半ぶりの黒字額を記録した。原油安で輸入が減少した上、米国向け自動車の伸びが輸出を下支えした。

  財務省が20日発表した貿易収支は7550億円の黒字と、2010年10月(8126億円)以来の大きさだった。米国向け自動車が伸びた輸出は同6.8%減の6兆4566億円、液化天然ガス(LNG)や原粗油が減った輸入は15%減の5兆7016億円だった。2015年度は1兆792億円の赤字。東日本大震災を受けた11年度から5年連続赤字だが、原油安に伴う輸入減で赤字額はこの間で最小。

  1-3月期の貿易収支は震災後初の四半期黒字となった。3月の季節調整値も2765億円の黒字となり、5カ月連続でプラスになった。東日本大震災が発生した11年3月から季調済み貿易収支は赤字が続いたが、昨年11月分から黒字に転換した。4月14日に始まった熊本地震の影響にいて財務省は、サプライチェーンへの影響を含めて「現時点では注意深くみるしかない」とコメントした。

  SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、経済が足元持ち直している米国向け自動車が好調だとして「輸出は今後、数カ月以内に底入れしていくだろう」とリポートに記した。1-3月期の実質国内総生産(GDP)への寄与度は、実質輸出と輸入を踏まえて「0.4ポイント程度のマイナスとなる見込み」とした。うるう年効果を含み「1-3 月期がマイナス成長となるかは微妙なところだ」とも指摘した。

(第1段落以降に貿易黒字の規模などについて追加して更新します.)
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