イスラム国の月間収入、過去1年間に30%減少-IHSリポート

  • 米国主導の空爆でイスラム国の原油生産は日量2万1000バレルに減少
  • IHS:イスラム国による支配地域の運営能力が低下している

米国主導の空爆と、ロシアとイランに支援された勢力による支配地域の拡大で過激派組織「イスラム国」の月間収入が過去1年間にほぼ30%減少したことが、米IHSのリポートで明らかになった。

  企業や各国政府への助言を手掛けるIHSによれば、イスラム国は過去1年3カ月の間にイラクとシリアの支配地域のうち約22%を失った。イスラム国は収入のうちほぼ半分を徴税と私有財産の没収によって得ている。これにより、イスラム国の新戦闘員募集や既存の支持者への支払い、支配地域での基本的サービスを維持する能力が低下する見通しだ。

  IHSのアナリスト、ルドビコ・カーリノ氏はリポートで「イスラム国は依然としてこの地域の勢力の一つだが、収入の落ち込みは大きく、支配地域を長期的に運営するのがますます困難になる見通しだ。課税対象の人々や企業も少なくなっている。同様に没収する不動産や土地も減少している」と指摘する。

  石油収入はイスラム国の収入の約43%を占めるが、原油生産は昨年夏の日量3万3000バレルから同2万1000バレルに減少している。リポートによれば、これは米国などによるイスラム国の産油能力抑制の取り組みが強まっていることを反映している。イスラム国が運営するほぼ全ての主要油田が空爆の標的となっている。
  
原題:Islamic State’s Finances Cut by 30% From Last Year, Report Finds(抜粋)

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