円が全面安、原油下げ渋りや株高でリスク回避緩和-対ドル109円前半

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  • ドル・円は一時109円22銭、2営業日ぶりの円安値
  • ショートカバー以外でドル買い・円売り材料乏しい-三井住友信託銀

19日の東京外国為替市場では円が全面安の展開。対ドルでは1ドル=109円台前半に水準を切り下げた。産油国による増産凍結合意失敗後の原油下落が限定だったことや、日米の株価反発を背景にリスク回避圧力が緩和した。

  午後3時5分現在のドル・円相場は109円04銭付近。朝方に付けた108円75銭から一時は109円22銭と、2営業日ぶりの水準までドル高・円安が進んだ。円は主要16通貨全てに対して前日終値から下落している。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「ドル・円は昨日売り込んだ短期勢のショートカバーもあり、109円台に浮上」と説明。ただ、「基本的にはショートカバー以外でドル買い・円売りを進める材料にも乏しい状況で動きづらくなっている」と言い、「短期的には107円50銭から110円で推移するのが居心地がよいのではないか」と話す。

  17日のドーハでの産油国会合で増産凍結の合意に失敗したことで、ニューヨーク原油先物相場は一時1バレル=37.61ドルと、8日以来の水準まで下落。その後は値を戻し、アジア時間19日の時間外取引では40ドル台に戻す場面も見られている。

  みずほ銀行のトレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤)は、週末の産油国会合を受けていったんリスクオフになったが、「原油はほぼ全部戻したし、オーストラリア・ドルなどコモディティ通貨もほぼ全戻しという状況」と言い、「振り出しに戻った」と説明した。「大きなリスクオフがこないと、もう一段107円半ばを割れて、106円、105円へというコースはなかなか描きづらい」とみる。

  18日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数は昨年12月1日以来の高値で終了した。19日の東京株式相場も反発し、日経平均株価は前日終値からの上げ幅が一時600円を超えた。

  日本銀行の黒田東彦総裁は米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、ここ数カ月の円高でインフレ率の2%への押し上げに向けた取り組みが損なわれる恐れがあり、追加緩和措置につながる可能性もあるとの認識を示した。

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