イランと対立のサウジ、石油政策に政治が影響-増産凍結協議が不調

  • サウジはドーハ会合で増産凍結合意を阻止、副皇太子が存在感増す
  • ヌアイミ石油は過去20年間、石油政策と外交政策切り離す主義を継続

サウジアラビアの防衛・経済計画の任務を引き継いだムハンマド・ビン・サルマン副皇太子は現在、石油政策についても権限を発揮している。

  サルマン副皇太子(30)はそうすることによって、サウジが数十年継続してきた商業政策と政治政策を切り離すアプローチを方向転換させた。サウジ高官らは先週末、ドーハで開かれた主要産油国による増産凍結協議で、イランが参加を拒否したことを理由に合意に同意せず、域内の政治的対立が市場に影響を与える構図が示唆された。

  コンサルタント会社メドレー・グローバル・アドバイザーズの石油アナリスト、ヤサー・エルギンディ氏は「ドーハで起こったことは全て政治的だった」と指摘する。

  この変化は、エクソンモービルなどの石油メジャーやビトル・グループなどの取引会社などエネルギー価格の影響を受ける誰もが今後、中東諸国とサウジ王室の不透明な政治情勢に留意しなければならないことを意味する。サウジとイランが1979年のイラン革命以降で最も深刻な状況の一つとなる外交危機に直面し、シリアとイエメンでの紛争でも対立する姿勢を取る中で、原油市場は大きく揺れる可能性がある。

  米コロンビア大学グローバル・エナジー・ポリシー・センターのジェーソン・ボードフ所長は「サウジアラビアが合意を阻止したとみられる事実は、同国とイランの地政学的対立による影響がその石油政策にどれ程影響を及ぼしているかを示している」と述べた。

  サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は過去20年間、主に需給や在庫など価格に関する考察を基に判断すると主張し、石油政策と外交政策を分離する現実主義者だった。この戦略は、需要後退など大部分が逆効果となった1973年の石油禁輸措置の経験に基づくものだ。
  
原題:Aiming at Iran, Saudi Arabia Mixes Oil Policy With Politics(抜粋)

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