熊本県など九州地方で14日以降に一連の地震が発生していることを受け、中国と韓国、台湾からの九州旅行の中止が相次いだ。旅行代理店はさらなるキャンセルを予想している。

  中国、韓国、台湾からの旅行客は日本を訪れる外国人の上位を占める。地震は春の旅行シーズンに重なった。韓国のアシアナ航空や香港航空、中華航空などは熊本便を運休とした。地震による死者は約42人に達し、けが人は1000人以上に上っている。

  韓国の大手旅行代理店、ハナ・ツアー・サービスは22日までの九州ツアーを全て中止した。また、30日までについてはキャンセル料を免除とすると、広報担当者が述べた。北京を本拠とする中国国旅(CITS)の支店は21日と29日の九州ツアーを中止。料金を返還するという。

  CLSAのアナリスト、マリアナ・クー氏は「観光への影響は地震のあった地域だけでなく日本全体に及ぶだろう。一般の中国人旅行者は日本の地理をよく知らないので、今のところ日本を避けた方がいいと考えるだろう」と話した。

  日本への旅行客数は2011年の東日本大震災と原子力発電所事故の影響から回復しつつあった。日本政府観光局によれば、2015年の訪日客数は過去最高の1970万人。首位の中国からが500万人、2位の韓国が400万人、次いで台湾が370万人だった。

  上海の旅行サービスサイトの携程旅行網(Cトリップ・ドット・コム・インターナショナル)と台湾の五福旅遊はそれぞれ、九州ツアーを一時的に停止すると発表している。

  熊本県有数の観光地である熊本城では、石垣が複数カ所で崩れ落ちたほか、天守閣の瓦が落下。城壁の一部も倒れた。

  地元住民の古木満雄さん(63)は17日、熊本城の近くで「復旧には相当な時間がかかるでしょう。つい1週間前に来たばっかりなんですよ。変わり果ててしまいましたね」と悲しそうだった。

原題:With Samurai Fort Damaged, Chinese and Koreans Drop Kyushu Trips(抜粋)

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