【インサイト】ゴールドマンもコスト削減-難局の欧州勢には朗報

米ゴールドマン・サックス・グループがここ数年で最大のコスト削減に取り組んでいると、ブルームバーグ・ニュースが先週報じた。先週は野村ホールディングスの欧州株式ビジネスからの撤退方針、BNPパリバの投資銀行部門での675人削減計画も明らかになった。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)はコストに関してまだすることがあると発言した。

  これは多くのバンカーにとって苦しい状況だが、業界全体でしかも世界共通という状況は難局にある欧州の投資銀行の新CEOらにとっては朗報だ。それぞれの銀行でのコスト削減がかなり実施しやすくなる。

  つまり、業界全体が大幅なコスト削減を進めているなら、非常に恐ろしい「死のスパイラル」に陥る確率は軽減される。これはバークレイズのアントニー・ジェンキンス前CEOが命名したもので、報酬を減らせば多くの場合まず優秀な人材が去っていき、これによって業績が悪化し、さらにコスト削減を迫られるという悪循環のことだ。

  しかし全ての投資銀行がコスト削減を迫られるなら、花形バンカーも移籍先が限られ、報酬決定力は雇用主に有利な方へと動く。欧州の大手投資銀行は総じて、収入に対するコストの割合を減らすことができずにいる。収入が減少傾向のため早急にこれを是正するのは難しいだろうが、ゴールドマンなどの動きが示唆するようにコスト削減の波が業界全体を襲うなら、これら欧州銀のトップにとっては希望の光になる。

  (このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)

原題:Goldman Cuts Offer Flicker of Hope to Europe’s Bank Chiefs: Gadfly(抜粋)

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