G20声明:世界の成長リスク安定化、先行き不確実-為替で緊密協議

  • 通貨の競争的な切り下げ回避とのコミットメントあらためて表明
  • パナマ文書受け、税の透明性で一段と厳しい姿勢示す

ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は15日、世界経済の回復へのリスクは安定してきたが、英国が欧州連合(EU)から離脱する可能性やテロなど先行きへの懸念が依然残っているとの判断を示して閉幕した。

  G20共同声明は「成長は引き続き緩やかでばらつきがあり、継続的な金融市場の変動や一次産品の輸出国が直面する課題、低インフレを背景に世界経済見通しに対する下方リスクや不確実性が残っている」と指摘。「地政学的な紛争やテロ、難民の動き、英国のEU離脱の潜在的なショックが世界経済の環境を複雑にしている」との認識を明らかにした。

  前回の上海G20財務相・中央銀行総裁会議では、各国が年初からの金融市場の動揺について認識を共有し、世界経済見通し悪化への懸念の高まりを表明した。しかし最近の世界的な株価上昇で、今回の会議では警戒のトーンが後退。MSCIオールカントリー世界指数は2月の上海会議以降、約8%上昇。2月11日に付けた安値からは約14%値上がりした。

  G20各国は上海会議と同様に、成長刺激のために金融、財政、構造改革のあらゆる政策手段を活用することを確認。金融政策だけでバランスの取れた成長を生み出すことはできないとの認識もあらためて表明した。

  各国はまた、為替市場について緊密に協議するとし、「通貨の競争的な切り下げ回避や競争力のために為替レートを目標としないことを含む、為替相場についての以前のコミットメントを再確認する」との表現を声明に盛り込んだ。「あらゆる形態の保護主義」に反対する姿勢も再び示した。

  また富裕層のオフショア口座に関する、いわゆる「パナマ文書」の流出で租税回避地の隠し資産への憤りが広がったことを受けて、声明には税の透明性に関してより厳しい表現が入った。G20は経済協力開発機構(OECD)に対し、「非協力的な地域を特定するための客観的基準を7月のG20までに作成すること」を指示。今後数年で税に関する情報交換の国際基準を満たさなかった金融センターと地域に対して「防御的措置」を検討すると述べた。

原題:G-20 Says Growth Risks Are Stabilizing as Shock of Brexit Looms(抜粋)

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