4月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、弱い米経済指標で利上げ観測が後退

15日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロと対円で4日 ぶりに下落。米経済指標が予想を下回り、利上げ観測が弱まった。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は低下。前日までの2日間で3週間ぶりの大幅高となってい た。3月の米鉱工業生産統計では製造業の生産が 市場の予想に反して 低下、全体の鉱工業生産指数もマイナスとなった。4月の米消費者マイ ンド指数は市場予想に反して前月から低下し、7カ月ぶり低水準をつけ た。

まだら模様の米国内統計を受け、9カ月ぶり低水準から反発し始め たばかりのドルの足下が揺らいでいる。アトランタ連銀のロックハート 総裁は14日、成長の軟化と依然低い水準にあるインフレを踏まえて、今 月の利上げはもはや求めないと述べた。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)のチ ーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「データがドル軟化の大き な材料になっているのは確かだ。それにより、今週に入ってからの緩や かなドル上昇の勢いがそがれている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.1%安 い1ユーロ=1.1284ドル、対円では0.6%安の1ドル=108円76銭となっ ている。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。前日まで の2日間では0.7%上げていた。

ドルは円とユーロに対し、週間では3週間ぶりに上昇した。

ブルームバーグの経済サプライズ指数によれば、今月に入って以 来、経済指標は市場予想を下回っている。

製造業生産指数は市場の0.1%上昇予想に対して0.3%低下した。こ れで2カ月連続マイナスとなった。全体の鉱工業生産指数(製造業、鉱 業、公益事業の生産を対象)は2カ月連続で前月比0.6%の低下。4月 のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は前月から低下した。

これを背景に年内の利上げ観測が弱まっている。米金融当局は年内 2回の利上げを予想しているが、金利先物市場のデータでは年末までに 利上げが1回実施される確率は50%となっている。この算出は次回の利 上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になると の仮定が基になっている。

原題:Dollar Falls as Factory Data Challenge Outlook for Higher Rates(抜粋)

◎米国株:下落、エネルギー株安い-S&P500週間で上昇

15日の米国株は下落。この日はテクノロジー株とエネルギー株が売 られた。

S&P500種株価指数は0.1%下げて2080.73。週間ベースでは1.6% 上昇、13日には4カ月ぶりの高値を付けていた。ダウ工業株30種平均 は29ドル(0.2%)安の17897.46ドル。

アップルが下落。同社は4-6月期も前四半期に続き「iPhon e(アイフォーン)」の減産を継続すると、日本経済新聞電子版が報じ たことが手掛かり。ブロードコムやコルボ、ノールズ、NXPセミコン ダクターズなどアップルのサプライヤーも値下がりした。

TDアメリトレード・ホールディングのチーフストラテジスト、ジ ョー・キナハン氏は「週間ベースでは良好だった。金曜日になると週末 を控えて市場参加者はある程度リスクを取り除いている」と述べ、「こ れまでのところ、企業決算で経営陣からネガティブな声が聞かれないの は救いだ。少なくとも過去2四半期の決算を考えると、ネガティブなト ーンを市場は恐れていた」と続けた。

アナリストはS&P500種採用企業の利益見通しを下方修正してお り、現在の第1四半期利益予想は10%の減益となっている。トレーダー の間では今月末時点で追加利上げされている確率はゼロとなっている。

S&P500種は2月の安値から14%値を戻しており、7年目に入っ た強気相場は最長2番目の記録まで数週間に迫っている。

ケーブルビジョン・システムズが上昇。ニューヨーク市は欧州のケ ーブルテレビ事業会社アルティスによるケーブルビジョン・システムズ 買収を阻止することはできないと、米紙ニューヨーク・ポストが事情に 詳しい関係者を引用して報じた。

リージョンズ・ファイナンシャルも高い。第1四半期利益がアナリ スト予想を1セント上回った。

原題:U.S. Stocks Retreat on Energy Slump as S&P 500 Trims Weekly Gain(抜粋)

◎米国債:上昇、製造業の生産指数が約1年ぶり大幅低下

15日の米国債相場は上昇。償還期限が長めの債券が上げを主導し た。3月の米鉱工業生産統計で製造業の生産が市場の予想外に低下し、 約1年ぶりの大幅なマイナスとなり、利上げが難しくなるとの市場の見 方を裏付けた。

米金融政策に敏感な2年債とインフレや経済成長見通しの影響を受 けやすい30年債の利回り差は4日連続で縮小。米連邦準備制度理事会 (FRB)が発表した3月の製造業生産指数は前月比0.3%低下。4月 の米消費者マインド指数は市場予想に反して前月から低下した。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「データは最近、一貫して弱い」 と指摘。「利回り低下が進んでも意外ではない」と述べた。

米金融当局が利上げを検討する中、世界の低成長と低インフレが米 経済に影響を及ぼすとの懸念が米国債利回りの重しになっている。国際 通貨基金(IMF)は今週、世界経済の成長見通しを引き下げ、経済停 滞リスクを警告した。米アトランタ連銀のロックハート総裁は前日、成 長の軟化と依然低い水準にあるインフレを踏まえて、今月の利上げはも はや求めないと述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、10年債利 回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の1.75%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)の価格は98 27/32。

2年債利回りは3bp低下の0.73%と、6営業日ぶりの下げ。30年 債利回りは4bp低下の2.56%。

大和証券キャピタル・マーケッツのレミー氏は「指標の弱さや米利 上げ見送り、世界的なマイナス金利」を要因に、利回りは低水準にとど まるとの見方を示した。

この日発表された4月のニューヨーク連銀製造業景況指数は前月か ら改善した。

米財務省は今週、560億ドル規模の中長期債入札を実施した。米債 券利回りは他の大半の先進国の利回りを上回っており、世界の投資家の 米国債需要が拡大した。

オッペンハイマー・ファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者 (CIO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「米国 の循環的な景気動向はまずまずだが、海外情勢や世界あちこちでの緩和 策は10年債利回りの上昇を抑える」と指摘。10年債利回りは1.7-2% のレンジでの推移が続くだろうと述べた。

金利先物市場が織り込む年内利上げの確率は約50%。4月26、27両 日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ確率はゼロとな っている。この算出は次回利上げ後の実効フェデラルファンド(FF) 金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

原題:Treasuries Gain as Manufacturing Gauge Falls by Most in a Year (抜粋)

◎NY金:反発、米製造業生産の落ち込みで-逃避需要が再燃

15日のニューヨーク金先物相場は3日ぶりに上昇。3月の米鉱工業 生産指数で製造業生産が予想外に低下したことや、消費者マインド指数 が7カ月ぶり低水準をつけたことが背景。

BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレク ター、タイ・ウォン氏は電話インタビューで、「米鉱工業生産指数が予 想を下回り、前月も下方修正されたほか、センチメントが低下したこと で、金価格が支えられた」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日 比0.7%高の1オンス=1234.60ドルで終了。週間では0.7%下げた。

銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウ ムは値上がり。プラチナは下落した。

原題:Gold Advances as Foundering U.S. Factories Revive Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、ドーハ会議への市場の「期待値低く」

15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落。ドーハで開かれる産油国会合 を17日に控え、2週間ぶりの大幅下落となった。イランは同会合に閣僚 ではない代表を送ることを明らかにした。

バークレイズのアナリスト、マイケル・コーエン氏(ニューヨーク 在勤)は「ドーハ会議に対する市場の期待値は極めて低い」と指摘。 「週初の値上がりを受けて新たにロングが建てられた可能性がある。買 い手は考え直しているだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日 比1.14ドル(2.75%)安い1バレル=40.36ドルで終了。今月4日以来 で最大の下げ。週間では1.6%値上がりした。ロンドンICEの北海ブ レント6月限は74セント(1.7%)下げて43.10ドル。

原題:Oil Falls Most in Two Weeks Before Producers Meet on Cap in Doha(抜粋)

◎欧州株:6日ぶり下落、自動車株が安い-週間の上げ幅が縮小

15日の欧州株式相場は6営業日ぶりに下落。自動車株の下げが目立 った。指標のストックス欧州600指数は週間ベースでプラスとなったも のの、上げ幅を縮めた。

ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の優先株は2.4%下落。欧州 自動車工業会(ACEA)の発表によれば、同社の欧州市場でのシェア は1-3月(第1四半期)に5年ぶり低水準となった。独ダイムラー は2.1%値下がり。原油相場が3日続落し、石油・ガス銘柄も売られ た。主要産油国は今週末にカタールのドーハで生産目標維持について協 議する。鉱業株は続落。英アングロ・アメリカンとスイスのグレンコア が大きく下げた。

ストックス600指数は前日比0.4%安の342.79で終了。今週の上昇率 は3.3%となった。2月11日の安値から一時14%値を戻したものの、過 去最高値を付けた1年前とは異なり、上昇の勢いを得られない状態だ。 世界景気をめぐる懸念の再燃で過去1カ月間は狭いレンジ内での取引が 続き、年初来では6.3%下げている。

ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏 は「今週は好調だった。本日は一服感が出た」と述べ、「決算も大丈夫 なようだ。ここから株式相場の大幅上昇は見込んでいないが、徐々に上 げていくだろう。来週発表される企業決算が予想を下回るかどうかが最 大の懸案だ。そうなれば地合いが変わる恐れがある」と語った。

この日はギリシャのアテネ総合指数が急騰し、西欧市場で上昇率首 位。ピレウス銀行が銀行株の上げを主導した。欧州中央銀行(ECB) の報道官が、ギリシャの国内銀が保有する証券の一部は量的緩和 (QE)の買い入れ対象だと言明したことが好感された。

原題:European Shares Trim Best Week in Two Months as Automakers Slide(抜粋)

◎欧州債:軒並み上昇、低インフレ継続見通しと国債償還に注目

15日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が軒並み上昇した。低イ ンフレが長期化するとの見通しに加え、国債の償還に対して発行が減っ ていることも支援要因。

欧州債の指標とされるドイツ10年債は週間ベースで1カ月ぶりの値 下がりとなったものの、原油相場の3日続落を背景に下げ幅は縮めた。 スペイン債のパフォーマンスは今週、ドイツ債を上回った。5年債162 億ユーロ相当がこの日に償還を迎えたイタリアの国債も需要が強まっ た。アイルランドは18日に73億ユーロ相当を償還する。

将来のインフレ率を示唆する指標は、欧州中央銀行(ECB)が目 安とする2%弱の達成には依然として程遠い状況を示しており、これが 欧州債の強気派に自信を与えている。今週の一時期は激しく売られたも のの、ドイツ10年債の利回りが昨年4月に過去最低を更新後に見られた 買い手不在の状況とは異なるとみるためだ。

BNPパリバのG10金利戦略責任者、ローレンス・マトキン氏は 「向こう数週間に需給バランスが変わり、国債供給がネットベースで大 きくマイナスとなるため実質利回りが大きく低下するとみている」とリ ポートで指摘。「向こう数日以降も中核国の欧州債に強気の姿勢を続 け、利回り曲線はフラット化すると予想する」とも記した。

ロンドン時間午後4時34分現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.13%。同国債(表面 利率0.5%、2026年2月償還)の価格は0.345上げて103.59。今週全体で は利回りは4bp上昇した。

スペイン10年債利回りはこの日、ほぼ変わらずの1.51%。ドイツ債 に対する利回り上乗せ幅は137bpと、前週末の143bpから縮まった。 イタリア10年債利回りは1.34%。

原題:Europe’s Bonds Advance as Focus Turns to Data, Redemptions (抜粋)

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