熊本地震:M7.3と「阪神」に匹敵、1日空け本震-死者32人に

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16日午前1時25分ごろ熊本県を震源とする地震があり、マグニチュード(M)は7.3に達した。阪神・淡路大震災をもらたした兵庫県南部地震に匹敵する規模で、一夜明けて熊本地震の「本震」が起きたと気象庁は判断した。

  気象庁の資料によると、この未明の地震は震度6強を記録、震源は熊本地方で深さは12キロ。地震の規模は、1995年1月17日に発生して死者6434人をもらたした兵庫県南部地震に並んだ。14日午後9時26分ごろにM6.5、震度7の地震が発生して気象庁は「平成28年(2016年)熊本地震」と命名した。この地震は前震で16日未明の地震が本震だった、と気象庁の青木元・地震津波監視課長は16日の会見で述べた。

  本震を含めて震度6以上の地震が14日夜以降7回発生している。地震による死者は32人に増えて重軽傷者は968人、避難者は9万1763人になった。地震の影響で熊本空港のターミナルビルが閉鎖され、ANAJALは16日の熊本空港発着全便の欠航を決めた。熊本地震を受けて安倍晋三首相は来春の消費税率引き上げを再び延期する可能性があるという指摘も出ている。

  日本銀行の黒田東彦総裁はワシントンで15日(日本時間16日)、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に伴い記者団に、熊本地震の経済的影響を十分注視する意向を明らかにした。具体的に測るのは現段階では難しいとしながら、経済に与える影響を注意深くみていく意向だ。

トヨタ、ホンダ

  トヨタ自動車子会社のトヨタ自動車九州は、福岡県内の3工場について部品調達の状況を確認するため、16日も操業を停止している。トヨタ広報担当の山田詩乃氏が明らかにした。ホンダ広報の中村勉氏は、二輪車を製造している熊本県大津町の熊本製作所を18日まで操業を停止すると述べた。

  ソニー広報担当の今田真実氏によると、熊本県菊陽町の半導体工場は15日に続いて16日も製造ラインを停止しているほか、長崎工場の一部ラインを停止した。富士フイルムの菊陽町にある電子ディスプレイ用部材の工場も同様に生産ラインを停止している。広報担当の田口貴広氏は工場全体が停電していたが、午後3時ごろまでに復旧したと述べた。

  熊本、大分を含む9事業所と1工場が九州にある大和ハウスは、熊本の従業員の状況を確認している。広報担当の海宝昇氏は「各事業所には食料の備蓄があるが、熊本ではなくなりつつあると聞いている。博多には150食分の水や食料をすでに送ったが、九州の道路がふさがっているので今後食料を届ける方法を検討していく」と述べた。事業所は現在、通常通り営業している。

熊本城

  熊本城の公式フェイスブックによると、国の重要文化財である長塀が約100メートルに渡って崩壊したほか、各所で石垣が崩れる被害が出ている。日本3大名城の一つとされる熊本城は加藤清正が1607年に築城し、当時の櫓・城門・塀などが現存している。

  原子力規制委員会の発表によると、九州電力川内原子力発電所を含む原子力施設で異常は起きていない。新日鉄住金広報担当の菊池佳代氏は、大分製鉄所への影響について「人的被害、設備の被害は確認されていない。一部設備で安全確認のため一時的に休止している」と述べた。

  危機対策本部を設置した損保ジャパン日本興亜には、午後3時時点で約5000件の事故受付があった。広報担当の杉山隆哉氏は、18日から支援要員300人を追加することを明らかにした。

(第3段落の死者数などを最新情報にして更新します.)
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