長期金利1カ月ぶり低水準、オペ結果受け-熊本地震で買いとの見方も

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  • 先物は前日比21銭高の151円89銭で取引終了
  • 長期金利は一時マイナス0.115%まで低下

債券相場は上昇。長期金利は約1カ月ぶりの水準まで低下した。日本銀行の長期国債買い入れオペ結果で需給が良好なことが示されたことが背景。前日夜に熊本県で強い地震が発生したことがリスク回避的な買いにつながっているとの見方も出ていた。

  15日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいのマイナス0.095%で開始。その後は徐々に水準を切り下げ、一時2ベーシスポイント(bp)低下のマイナス0.115%と3月18日以来の低水準を付けた。その後はマイナス0.11%で推移している。

  新発20年物の156回債利回りは横ばいの0.315%で始まった後、0.305%まで低下した。新発30年物の50回債利回りは0.5bp高いの0.405%で始まった後、徐々に水準を切り下げ、一時0.385%と過去最低に並んだ。その後は0.39%で推移している。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、「期初からの日本国債の買いの流れは継続しており、フラットニングも進行してきている」と説明。ただ、「このフラットニング・トレンドも煮詰まってきており、一段の進行には懐疑的にみている」と語った。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比3銭高の151円71銭で取引を開始した。いったん1銭安の151円67銭を付けた後は、買いが優勢となり、一時151円96銭と3月30日以来の高値を付けた。結局は21銭高の151円89銭で引けた。

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「前日の30年債入札の結果はやや流れたが、その後は底堅い相場展開」と指摘。「株安・円高の収束で追加緩和観測は収まっていく方向だろうが、主要産油国の会合や日銀の金融政策決定会合を控え、投資家は様子見姿勢が強い」と述べた。

日銀買い入れオペ

  日銀が実施した今月6回目となる長期国債の買い入れオペ(総額1兆1900億円)の結果によると、残存期間3年超5年以下、25年超の応札倍率が前回から低下した。一方、1年超3年以下、10年超25年以下は上昇した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、日銀国債買い入れについて、「残存期間25年超の結果が最も強かった」と分析。「需給が締まる中、月末の日銀会合を見据えて徐々に利回りレンジを切り下げる可能性がある」と話した。

  14日午後9時26分ごろ熊本県で強い地震が発生して益城町(ましきまち)で震度7を記録した。三菱電機やホンダを始め県内に生産拠点がある企業は工場の稼働を停止、気象庁は注意を呼びかけている。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、「熊本地震を背景に国内市場は警戒的な動きで買いが入っている。地震の影響は数日経たないと良く分からないだろう」と説明。カタールのドーハで17日に開催される産油国会合を控えて原油価格も良い水準まで値を戻したとした上で、「さらなるリスクオンの動きにはなりにくいと思う」と語った。

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