MUFG平野社長:マイナス金利政策は「残念ながら懸念を増大」

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  • 銀行業界にとって短期的な効果は明らかにネガティブ
  • 日本は既に金利低く、企業の資本支出や個人の投資促すか分からず

三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長は14日、都内の講演で日本銀行のマイナス金利政策について、銀行にとっては「短期的効果は明らかにネガティブだ」と述べた。一方、経済効果としては、企業の資本支出や個人の投資を促すかは分からず「懸念を増大させている」と指摘した。

  平野社長は「銀行はマイナス金利を個人や法人顧客に転嫁できないだろうから、資金利ざやはさらに縮小して基礎体力低下をもたらす」と述べ、銀行業界では「体力勝負の持久戦は厳しさを増し長期化することになる」と見通した。

  経済効果については、円相場や株価への影響は短期的だったとして「黒田総裁の発言通り、期待される効果がどの程度実現するか見守る必要がある」と指摘。欧州の先行例などを示し、既に金利の低い日本で企業や個人の投資を促すかどうかは分からず「残念ながら懸念を増大させる方向に働いてしまっているようだ」と語った。

  その上で平野社長は、現状について「個人も企業も政策効果に懐疑的になってしまっており、将来に対する不確実性が増すにつれて支出や投資計画を凍結している」と述べた。
  
  日銀が12 日公表した貸出・預金動向(速報)によると、3月の国内銀行の貸出金残高は前年同月比2%増と2013年3月(1.9%増)以来の低い伸びにとどまった。2月に導入されたマイナス金利政策のプラス効果はまだ表れていない。

(第4段落に発言を追加しました.)
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