ドル・円が1週間ぶり高値、世界的株高でリスク選好-109円台半ば

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  • 一時109円55銭と7日以来の水準までドル高・円安進行
  • ショートカバー主体、110円を抜けていく感じない-三菱UFJ信託

14日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1週間ぶりの高値を付けた。世界的な株価上昇を背景に、リスク選好の円売りがやや優勢となった。

  午後3時45分現在のドル・円相場は1ドル=109円47銭付近。朝方に付けた109円25銭を下値に一時109円55銭と、7日以来の水準までドル高・円安が進んだ。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部為替市場課の一口義仁課長は、「ドル・円は年度初めからの下落がいったん巻き戻された格好」と指摘。ただ、「ショートカバー主体で本格的に押し上げていく雰囲気はなく、110円を抜けて上がっていく感じではない」と話す。

  13日の米株式相場はS&P500種株価指数が昨年12月4日以来の高値で引けた。MSCIオールカントリー世界指数は14日に昨年12月30日以来の水準まで上昇している。14日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価は前日比500円超上げて引けた。中国株は上海総合指数がプラス圏で推移している。

  三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットのマーケットメイクチーム主任、吉田光宏氏(ニューヨーク在勤)は、「日本株や欧州株、米国株全て上がっていて、そういうリスクセンチメントの改善も手伝って、ドルが主に対ユーロ、対円で買い戻されるという典型的なリスクオン相場になった」と説明する。

  ただ、吉田氏は「やはり、メーンは連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げの織り込み」だとし、この日の米国時間に発表される消費者物価指数(CPI)が予想比で下振れした場合、「とても利上げどころではない。そうなると、またドル安基調が強化されてしまい、ドル・円が下落するというシナリオを描きやすいのではないか」とみる。

  シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)は14日、予想外の金融緩和に踏み切った。また、為替管理政策(金融政策)の定期見直しの結果、シンガポール・ドルの為替レートについて、ゼロ%上昇の中立的な政策スタンスに移行すると発表した。

  これを受けてシンガポール・ドルは下落し、対米ドルでは一時1ドル=1.3668シンガポール・ドルと、3月29日以来の安値を付けた。

  オーストラリア統計局が14日発表した3月の雇用統計によると、雇用者数は前月比で2万6100人増と、市場予想の1万7000人増を上回る伸びとなった。失業率も5.7%と前月の5.9%から改善した。フルタイム雇用者数が8800人減少した一方、パートタイムが3万4900人増加した。

  豪ドルは一時1豪ドル=0.7665米ドルまで上昇した後、0.76米ドル台半ばで推移している。

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