マイナス金利政策には「明らかな限界」-コンスタンシオECB副総裁

  • 金融政策は通貨を押し下げる「ゼロサム・ゲーム」ではない
  • 金融緩和策は世界で追加需要を生み出す

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は13日、マイナス金利による経済の押し上げには限界があると述べ、ECBの戦略はユーロ圏全体としてはプラスだと擁護した。

  コンスタンシオ副総裁はニューヨーク州のバード大学で講演し、「マイナス金利を政策手段として活用することには明確な限界が存在すると思い起こすことが重要」だと指摘。「現金引き出しを優先する傾向が見え始めると、限界に達する可能性は常にある。この手段によって銀行に対し、追加の直接的費用を転嫁するため預金金利をマイナスにしたり貸出金利を引き上げたりすることを強いるべきではない。こうした展開となれば、当局の金融政策の目標達成に問題を招く」と語った。

  ECBは3月の政策委員会で、中銀預金金利をマイナス0.4%に引き下げ、債券購入プログラムと信用緩和策を拡大した。同副総裁はワシントンで開かれる国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季会合に出席するため訪米中。

  同副総裁は「グローバルな視点からは、域内経済の回復力強化のための金融政策措置は、他地域に対して自国通貨を押し下げることだけを目指すようなゼロサム・ゲームになることはない」と述べ、「金融緩和策は、需要が一つの国から他国にシフトすることにつながるだけではなく、国内信用状況の改善や名目消費の刺激を通じて世界で追加需要を生み出すものだ」との見解を示した。

  さらに同副総裁は、ECBの金融政策による景気回復への有効性を擁護する姿勢を示し、副作用は今のところ限定的だと指摘。「全体として、マイナスの中銀預金金利が銀行の収益性に及ぼす全ての影響を広く考慮すれば、最終的な結果はユーロ圏全体にとってプラスとなる」と述べ、「金融政策が実体経済に浸透するのに時間がかかることを考えれば、こうした措置のマクロ経済情勢への効果が十分に表れてくるのはこれからだ」と付け加えた。

原題:ECB’s Constancio Says Negative-Rate Policy Has ‘Clear Limits’(抜粋)

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