解散年金が処分のファンドに投資、アストマックスが米運用会社と共同

  • 自己資本規制で資産売却する銀行からもファンド持ち分を購入
  • 1号ファンドは内部収益率(IRR)で15%程度を目指す

ジャスダック上場のアストマックスグループは、米運用会社コーンウォール・キャピタルと共同で、ファンド・オブ・ファンズの運用を開始した。未公開株(PE)ファンドなど流動性の低いファンド持ち分を日本の流通市場で購入する。厚生年金基金の解散に伴う持ち分売却や、資本規制に対応して金融機関から資産売却ニーズがあり、評価額に対して割り引きで取得できる。

  この「アリアケ・セカンダリー・ファンド」は、富裕層の資産運用を手掛ける海外ファミリーオフィスや大学基金などから30億円を集め2月に募集完了。国内投資家が売却するPE、ベンチャーキャピタル、インフラ、不動産などのファンド持ち分で取得する。また、ヘッジファンドが流動性の低い資産を別口座で管理する「サイドポケット」の持ち分にも投資する。

  近年は解散する年金基金がファンド持ち分を売却するケースが増えているという。政府は財政が悪化している厚生年金基金に対して、解散を促す法律を2014年4月に施行。厚生労働省によると、15年3月末で444あった厚生年金基金が今年2月には320基金まで減少。今後も減り続ける見通しだ。また、国際自己資本規制(バーゼル3)に対応するため、金融機関がファンドを含めリスク性資産を売却するニーズもある。

  アストマックス投信投資顧問の白木信一郎CIO(最高投資責任者)は、「国内の投資家から出てくる持ち分に関しては何でも対応したい」と話す。中でも厚生年金基金の資産については、処理が進み「残っているのはソリューションのない処理に困っている小型の案件が多い」と述べ、ディスカウントで購入できるケースが多いと言う。

  1号ファンドは約3年以内に投資し、この期間を含めて運用期間は7ー9年。リターンは内部収益率(IRR)で15%程度を目指す。競合が少なく割り引き率が比較的大きい、評価の難しい複雑なスキームの案件や、10億円以下の小型案件を中心に投資する。場合によっては1億円程度の持ち分でも可能という。

  投資終了後は、100億ー150億円規模の2号ファンドも視野に入れており、「国内の投資家向けにも本格的に募集したい」と話す。アストマックス傘下のアストマックス投信投資顧問は運用残高が約3000億円、コーンウォールは約7億ドル(約770億円)。

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