日経平均が500円超高、全業種上げ1カ月ぶり3連騰-円安、需給期待

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14日の東京株式相場は日経平均株価が500円以上急騰し、1カ月ぶりの3連騰。為替のドル高・円安推移、底堅い米国の銀行決算から企業業績への過度な警戒感が後退した上、海外投資家による見直し買い期待も広がった。保険など金融株、鉄鋼など素材株、不動産や陸運、電機株など幅広く買われ、東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前日比38.91ポイント(2.9%)高の1371.35、日経平均株価は529円83銭(3.2%)高の1万6911円5銭。両指数とも3日続伸は3月14日以来で、上昇率は同2日以来の大きさだ。

  アムンディ・ジャパンの吉野晶雄チーフエコノミストは、「原油とドルの間に通常見られないような相関が出ており、日本にとって原油高・ドル高という足元の組み合わせは、海外投資家のリスク許容度の高まりと資源国向けなどへ輸出の伸びにつながる」と指摘。投機筋は日本株をアンダーウエートしていたとみられ、「原油高・為替安定・中国輸出の回復という環境下での買い戻し」とも話していた。

  きょうのドル・円相場は一時1ドル=109円55銭と、東京株式市場の13日終了時点の108円86銭からドル高・円安方向に振れた。13日のニューヨーク市場では、3月の米小売売上高や生産者物価指数(PPI)が予想外のマイナスとなったが、ドルの売り過ぎ感を背景にドル指数は9カ月ぶりの低水準から戻した。「ことし米国が利上げできないと考える極端に悲観的な4割の投資家の存在や日米金利差を考えると、4-6月には113-114円まで円安に戻ってもおかしくない」と、アムンディの吉野氏は予想する。

  このほか、米銀JPモルガン・チェースが13日に発表した1-3月期(第1四半期)の純利益は55億2000万ドルと前年同期から6.7%減少したが、3月以降の株式・債券トレーディング収益の持ち直しが寄与し、第1四半期の調整後1株利益は1.41ドルとアナリスト予想の1.25ドルを上回った。金融株が主導し、前日の米国株や欧州株は上昇した。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「ドル高が是正されているため、1-3月の米企業決算は予想ほど悪くないだろう」と分析。米国株は投資家マインドの改善でニュートラルゾーンの水準まで戻ったとし、「日本株が戻り切れない要因だった円高が止まれば、世界を見渡しても出遅れている日本株を買うという流れになりやすい」と言う。13日時点の年初来パフォーマンスは米ダウ工業株30種平均が2.8%高、ストックス欧州600指数が6.2%安に対し、日経平均は14%安だった。

  一方、財務省が取引開始前に発表した対外・対内証券売買契約等一覧表によると、先週(3-9日)の海外投資家による対内株式投資は1465億円の買い越しで、買い越しは2週連続。また、連騰の日経平均チャートは投資家の短期採算ラインの25日移動平均線(1万6595円)に加え、年初からの上値抵抗線だった75日線(1万6844円)を終値でことし初めて上回った。

  証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「中国や原油など外部環境の不安感が一つ一つ取り除かれ、需給面でも海外勢の売りが収まり、買いに転じた可能性がある」と指摘、下値の可能性は薄らいだとしている。

  東証1部33業種の上昇率上位は保険、鉄鋼、ガラス・土石製品、パルプ・紙、陸運、不動産、電気・ガス、証券・商品先物取引、非鉄金属、銀行など。東証1部の売買高は25億273万株、売買代金は2兆6689億円。上昇銘柄数は1797、下落125。

  売買代金上位ではトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク3行、ファナック、三井不動産、野村ホールディングス、第一生命保険、任天堂、神戸製鋼所が高く、今2月期は増益増配を見込むイオン、クレディ・スイス証券が投資判断を上げたJFEホールディングス、SMBC日興証券が判断を上げたJR東海はそろって大幅高。半面、小野薬品工業、今期計画が市場予想を下回ったローソン、ジェフリーズ証券が目標株価を下げたSUMCOは安い。決算を受けゴールドマン・サックス証券が投資判断を下げたガリバーインターナショナルは急落。

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