JPモルガンなど5行の「生前遺言」、 当局が「信頼できず」と判断

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  • 5行は10月1日までに計画作り直し必要
  • ゴールドマンとモルガンSはそれぞれ1機関から不適切との指摘

JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BofA)を含む大手米銀5行は、経営破綻時の事業整理計画であるいわゆる「生前遺言」の承認を米連邦銀行監督当局から得られなかった。

  連邦準備制度理事会(FRB)と連邦預金保険公社(FDIC)は、ウェルズ・ファーゴとバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、ステート・ストリートを含めた5行が先に提出した生前遺言が基準を満たしていないと判断した。当局が13日発表した。

  5行は10月1日までに整理計画を再度作成しなければならない。再び不適切と判断された場合、監督当局は資本と流動性の要件や事業の制限を強化することができる。

  FDICのマーティン・グルエンバーグ総裁は、「破綻時に納税者に負担をかけずに秩序ある整理を可能にするため、システムにとって重要な金融機関に明確な道筋を示させるよう、FDICとFRBは法的責務を果たす決意だ」と説明した。

  シティグループの生前遺言はFDICとFRBの両方から暫定的承認を得た。一方、ゴールドマン・サックス・グループはFDIC、モルガン・スタンレーはFRBによって基準に達せずとの判断を受けたが、両機関から却下されたのではなかったため「信頼できず」のレッテルは免れた。

  ほぼ2年前に、当局は11の大手銀行に対して計画内容が受け入れ可能な基準を大幅に下回っていると伝えたが、信頼性がないとの判断まではしなかった。信頼できないとの判断が繰り返された銀行にとっての最悪のシナリオは、当局が最終的にその銀行を解体する権限を持ってしまうことだ。今回はそうした判断の初回のため、前例はない。

  JPモルガンのジェイミー・ダイモン会長兼最高経営責任者(CEO)は13日の決算発表後の電話会見で、生前遺言について「問題の是正へあらゆる可能な措置を講じる」と述べた。各行は是正の必要性を詳細に指摘した書簡を当局から受け取った。JPモルガンは整理期間中の「流動性を査定し維持する適切なモデルとプロセス」が欠落しているほか、内部構造が円滑な清算を妨げているとの指摘を受けた。

  法的構造の複雑さや資産流動化の準備不行き届きを指摘された銀行もあった。

  BofAの広報担当者は「不備と不足には早急に対処する」と述べた。ゴールドマンとモルガン・スタンレーの広報担当者はいずれも、当局と協力して計画の改善に取り組むと述べた。
  

原題:Five Big Banks’ Living Wills Are Rejected by U.S. Regulators (1)(抜粋)

(第6段落以下に背景やJPモルガンCEOのコメントなどを追加します.)
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