40年債で4営業日ぶり取引-30年入札控え業者持高調整の売りとの見方

日本銀行による大量の国債買い入れで品薄感が広がる国債市場で、新発40年物の取引が4営業日ぶりに成立した。翌日実施される30年債入札を前に、業者からの持ち高調整の売りが出たためとみられている。

  日本相互証券のデータによると、売買が成立したのは新発40年物8回債(表面利率1.4%、償還日2055年3月20日)。7日を最後に取引のない状態が続いていた。利回りは正午すぎに0.445%と日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から2.5ベーシスポイント(bp)上昇して始まり、その後は0.43%まで下げている。

  40年物8回債が今回よりも長く連続で取引がなかったのは昨年7月で、当時は利回り水準が現在の約4倍程度だった。利回りは現在、日銀が導入したマイナス金利政策の影響で、残存12年ぐらいまでマイナス圏に沈んでいる。世界で2番目の規模を持つ日本国債市場では、約7割の利回りがゼロ%を下回っている。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、40年債について、「生命保険会社は満期まで保有することを前提に購入したりしているので、あまり出てこない。日銀の長期国債買い入れオペや入札もないようなタイミングだと流通市場でほとんど取引されなくなっているのは事実。流動性がない」と指摘。30年債入札を控えて、「ディーラーが多少40年債を売って30年債を買うというのはあると思う」と述べた。

  一方、新発30年物50回債利回りは参照値よりも2bp高い0.42%で始まり、いったんは0.43%まで上昇したものの、その後は0.405%まで下げている。ブルームバーグ債券指数によると、日本国債のリターン(収益率)は今年に入って4.9%程度。一方、米国債は3.3%程度だ。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、40年債について、「30年債と変わらない金利水準なので、積極的に買う人もおらず、あまり取引されないのもやむを得ない。一方、在庫も少なく売る人もいない」と述べた。

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