債券上昇、2年・30年・40年利回りが過去最低-入札低調で下落場面も

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  • 先物は前日比5銭高の151円68銭で終了、長期金利マイナス0.095%
  • 新発30年債利回りが一時0.385%、新発40年債利回り0.405%まで低下

債券相場は上昇。新発2年債利回りに加えて、30年債や40年債利回りが一時、過去最低水準を更新した。日本銀行の長期国債買い入れによる需給環境の良さや根強い追加緩和観測を背景に買いが優勢だった。

  14日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比3銭高の151円66銭で取引を開始し、いったんは151円71銭まで上昇した。午後に発表された30年債入札結果が低調となると水準を切り下げ、12銭安の151円51銭まで下落した。すぐに持ち直して、再び151円71銭まで上昇。結局は5銭高の151円68銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀の買い入れが需給を支えている上、今週初めまでの円高・株安や世界経済をめぐる不透明感もあり、追加緩和期待も根強い」と指摘。「2年債など短いゾーンもしっかりだし、30年債や40年債はこの利回りで買うのは正常とは言いがたい水準だが、上がらないという安心感がある。中国経済や原油価格などが改善に向かう可能性はあるが、日本国債の利回りはなかなか上昇が見えてこない」と話した。

  現物債市場で新発30年物の50回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.405%で開始し、2ベーシスポイント(bp)低い0.385%と過去最低を更新。入札結果発表後に0.42%まで上昇した後、再び0.385%まで下げ、その後は0.40%。新発40年物の8回債利回りは2bp低い0.405%と、7日に付けたこれまでの最低水準を下回って開始。午後は0.425%を付けている。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは0.5bp高いマイナス0.085%で開始後、午後に入るとマイナス0.075%まで上昇したが、その後はマイナス0.095%。新発2年物の363回債利回りは午後に入ると1.5bp低いマイナス0.26%と過去最低を更新している。

  BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「30年債入札はテールが流れて弱い結果だった。絶対値が低い中で需要を図る最初の入札だったが、結果は思ったよりも需要が集まらなかった。今週に入ってからの円安・株高も入札結果に影響しただろう」と話した。ただ、「日銀による国債買い入れオペをはじめ、基本的な需給の引き締まりが債券市場を支えている。4月末の日銀緩和への期待も支えている」と言う。

30年債入札

  財務省が午後発表した表面利率0.8%の30年利付国債(50回債)の入札結果によると、最低落札価格は110円35銭と、市場予想の110円85銭を下回った。小さければ好調なテール(平均と最低落札価格の差)は67銭と2013年4月以来の大きさ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.39倍と前回の4.21倍を下回った。一方、足元の金利低下を反映し、平均落札利回りは0.388%、最高落札利回りは0.411%と、ともに過去最低を更新した。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「テールが拡大して弱い結果だったと指摘。「昨日まで水準や利回り曲線上で調整せずに来て、今日の午前も強くなっていた。30年債利回り0.4%割れ定着で投資家の需要があまり入らなかった。相場は行き過ぎた分の調整となっている」と話していた。

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