米国債:小幅高、10年債入札に国外投資家から旺盛な需要

更新日時
  • 10年債入札(発行額200億ドル)では予想下回る最高落札利回り
  • 3月の小売売上高と生産者物価指数、いずれも予想外のマイナス

13日の米国債市場では10年債が4日ぶりに上昇。この日行われた200億ドル相当の入札で最高落札利回りが予想を下回った。

  10年債入札結果によると、最高落札利回りは1.765%。ブルームバーグがまとめた予想の1.780%に届かなかった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は追加利上げのタイミングを計ろうとしている一方、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行の刺激策拡大で国外の国債利回りは押し下げられている。

  ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャパ氏(ニューヨーク在勤)は「かなり好調な入札だった」と指摘。「国債は国外からの需要に動かされる部分がずいぶん大きくなっている。ドイツや日本の国債との比較では、米国の10年債の魅力はかなり高い。これが相場を動かしている」と述べた。

  米利上げペースが緩まるとの見方にトレーダーが傾く中、10年債利回りは先週、2カ月ぶりの低水準を付けた。3月のFOMCは世界経済のリスクを指摘して利上げを見送り、今年の利上げ回数予想を引き下げた。シティグループの米経済サプライズ指数は米経済成長を示す指標がなおエコノミスト予想を下回っていることを示唆している。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在の10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.76%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)の価格は3/32上げて98 3/4。利回りは前日に5bp上昇し、3月11日以来で最大の上げとなる場面もあった。

  10年債入札では海外の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札全体に占める割合が60%に達し、3月の前回入札時の56.5%から上昇。米財務省は14日に30年債120億ドル相当の入札を実施する。12日には3年債(240億ドル)の入札があった。

  この日発表の経済統計では、3月の生産者物価指数(PPI)と小売売上高がいずれも予想外のマイナスとなった。14日には3月の消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、前年同月比でのCPIは1.1%の上昇が予想されている。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が地区連銀経済方向(ベージュブック)を発表した後も、米国債は堅調を持続した。同報告には「大半の地区が緩慢あるいは緩やかなペースの成長を報告し、今後もそのペースで成長が続くと予想した」と記された。

  ジェフリーズ・グループの国債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏はベージュブックを「かなり明るい内容」だと評価した上で、「市場では国外情勢の相対的な重みを理由に、早期の利上げはないかもしれないとの見方がある」と述べた。

  先物市場が織り込む年内の利上げ確率は約51%。この算出は次回利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

原題:Treasuries Gain as Global Investors Boost Demand at Note Auction(抜粋)

(相場を更新し、第6段落以降を加えます.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE