日本株連騰、円高一服や商品高、IMF受け政策期待も-全業種上げる

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13日の東京株式相場は大幅続伸。為替の円高一服や海外原油、金属市況の上昇を受けて市場に対する安心感が広がった。日本経済をてこ入れする政策期待もあり、機械や輸送用機器など輸出株、銀行や保険など金融株、鉱業や非鉄金属など資源株中心に東証1部33業種は全て高い。

  TOPIXの終値は前日比33.09ポイント(2.6%)高の1332.44、日経平均株価は452円43銭(2.8%)高の1万6381円22銭。両指数とも新年度入り後の高値を付け、日経平均の上昇率は3月2日以来の大きさ。

  みずほ投信投資顧問の柏原延行執行役員は、「原油や資源価格、中国に対する不安感に一定の歯止めがかかった」とみる。不安感の中心が国内経済の下振れやデフレ逆戻りのリスクに移り、「IMFが悪化見通しに太鼓判を押す状況では、日本銀行も踏み込んだパッケージを出しやすくなる。デフレ逆戻りの不安は為替の円高要因そのもの。政策期待から一方的に下値を売り込むにも問題がある」とも話していた。

  12日のニューヨーク為替市場ではドルが上昇、対円で1年半ぶりの安値から持ち直した。麻生太郎財務相が一方的な偏った投機的動きがあれば、必要な措置を取ると話し、円は全面安だった。きょうのドル・円相場は一時1ドル=109円と、東京株式市場の12日の終値時点108円33銭に対し円安方向で推移した。

  前日のニューヨーク原油先物は4.5%高の1バレル=42.17ドルと大幅続伸し、約4カ月ぶりの高値を付けた。産油量の据え置きをめぐり、サウジアラビアとロシアの合意観測が広がったため。銅など金属市況も上昇。このほか、中国税関総署がきょう午前に発表した3月の輸出は、人民元ベースで前年同月比18.7%増と市場予想の14.9%増を上回った。

  この日の日本株は、為替や原油動向を受けたリスク資産見直しの買いで朝方から先物主導で幅広い業種が上昇。中国指標改善を確認した後は一段高となった。SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は、「原油高によって米金融機関や産油企業のクレジット問題が一息つく上、産油国の財政悪化による株売りも避けられる」と指摘。海外株式市場がリスクオンとなり、海外投資家を中心に日本株にも買い戻しが入りやすい、としている。業種別では、年初からの下落率上位だった銀行や鉱業、保険、輸送用機器、非鉄、海運などが上昇率上位に並んだ。

  一方、国際通貨基金(IMF)は12日に公表した最新の世界経済見通しで、世界経済は停滞期に陥るリスクが高まっていると警告。2016年の世界成長率予想を1月時点の3.4%から3.2%へ下げた。日本は先進国で最も大幅に下方修正し、16年を0.5%と従来比半減。17年は0.3%からマイナス0.1%に見直した。「グローバルで財政政策への期待感があるほか、日本は金融と財政を合わせた政策が期待される。インフレ期待が低下したため、日銀が行動を起こさないという選択肢はない」と、みずほ投信の柏原氏は言う。

  日経平均は足元で上値が重かった1万6000円を明確に突破、結果的に2月安値(1万4865円)を下回らず、戻り歩調となっている。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、日経平均の1株純資産は2月時点で1万5000円程度、現在は推定1万5700円程度が目安とし、「実質的にPBR1倍以下にならないという認識が市場にできた」とみていた。

  東証1部33業種の上昇率上位は保険や海運、非鉄、鉄鋼、鉱業、機械、銀行、ガラス・土石製品、その他金融、輸送用機器。東証1部の売買高は22億5541万株、売買代金は2兆3482億円。値上がり銘柄数は1683、値下がりは195。

  売買代金上位ではトヨタ自動車や小野薬品工業、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが高い。ファーストリテイリング、東京海上ホールディングス、良品計画、クボタも買われ、独自のiPhone(アイフォーン)サーベイ結果を受けゴールドマン・サックス証券が買い判断を強調した村田製作所とアルプス電気は大幅高となった。半面、大東建託やパイオニア、前2月期営業利益が従来計画から下振れた高島屋は安い。

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