米国債:下落、世界的な低金利で米長期債に妙味とブラックロック

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世界的に低金利やマイナス金利となり投資家が中長期債の購入を余儀なくされる状況では、他の先進国の国債利回りを上回る米国債利回りが一層妙味を増すと、米ブラックロックが指摘した。

  12日の米国債市場では30年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.60%。一方でドイツ30年債利回りは0.87%、日本の30年債利回りは0.40%だ。事情に詳しい関係者によれば、フランスは低水準にある長期の借り入れ金利を活用すべく銀行団を通じて50年債を発行する計画。

  ブラックロックの債券担当チーフ投資ストラテジスト、ジェフリー・ローゼンバーグ氏は「欧州よりもずっと高い利回りが得られることから期間が長めの米国債を選好している」と説明。「世界的に見た場合に、米国の長期金利の妙味はずっと高まる」と続けた。

  世界の経済成長が減速し、インフレも沈滞した状況が続くとの懸念から、利回りは世界的に大きく低下している。国際通貨基金(IMF)は12日、世界の成長率予想を下方修正し、世界経済が停滞期に陥るリスクが高まっていると警告した。

  この日の米国債相場は3日続落。原油価格が4カ月ぶり高値に上昇したことが手掛かり。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5bp上昇の1.78%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)価格は14/32下げて98 21/32。

  ドイツ10年債利回りは5bp上昇の0.17%、英10年債利回りは5bp上げて1.44%。

  IMFはこの日公表した最新の世界経済見通し(WEO)で、16年の世界成長率予想を3.2%と、1月時点の予想(3.4%)から引き下げた。米国についても2.4%と、従来の2.6%から下方修正した。

  フィラデルフィア連銀のハーカー総裁とダラス連銀のカプラン総裁は12日、政策引き締めでゆっくりとしたアプローチを支持するイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長やニューヨーク連銀のダドリー総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁と同様の認識を示した。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月の会合で政策金利を据え置いた上で、年内の利上げ回数の予想を従来の4回から2回に引き下げた。

  先物市場が織り込む年内の利上げ確率は約51%と、1カ月前の77%から低下。この算出は次回利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

  米財務省がこの日実施した3年債入札(発行額240億ドル)では最高落札利回りは0.89%だった。13日には10年債入札(同200億ドル)、14日には30年債入札(同120億ドル)が実施される。

原題:BlackRock Says Long-Term Treasuries Entice Amid Low Global Rates(抜粋)

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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