債券は下落、米債安や日銀オペ結果で売り優勢-あすの30年入札が重し

更新日時
  • 先物は前日比12銭安の151円63銭で取引終了、一時151円58銭まで下落
  • 日銀の長期国債買い入れオペ結果、全てのゾーンで応札倍率が上昇

債券相場は下落。前日の米債安の流れを引き継ぎ売りが先行。日本銀行が実施した長期国債買い入れオペ結果で応札倍率が上昇したことなども売り圧力となった。14日の30年国債入札に向けた調整の売りも重しになったとみられている。

  13日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比7銭安の151円68銭で始まった後、いったん下げ幅を縮め、1銭安の151円74銭まで戻す場面があった。午後に入って再び売りが出て、一時17銭安の151円58銭まで下げた。結局は12銭安の151円63銭で引けた。

先物中心限月の推移

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日の午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)上回るマイナス0.09%で始まった後、一時マイナス0.08%まで上昇した。その後はマイナス0.085%で推移している。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「10年金利はマイナス0.1%が下限になっているわけではないが、超長期ゾーンの買いに勢いがないと一段と買い進まれづらい面はあるだろう」と指摘。一方で、「方向的にリスクオンになりつつあるが、まだ確証が持てない上、欧米の長期金利の水準を考えても、相場の下げは限られそうだ」と述べた。

  新発20年物156回債利回りは1bp高い0.32%で始まった後、一時0.335%まで上昇。その後は0.32%に戻している。新発30年物50回債利回りは2bp高い0.42%で始まった後、一時0.43%まで上昇した。その後は0.405%まで水準を切り下げている。前日は一時0.39%と過去最低水準を更新した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「株価が反発し、原油・商品価格が上昇しているので、相場のアップサイドは期待できない感じ」と指摘。日銀の長期国債買い入れオペ結果については、「5-10年ゾーンは想定通りの形で終わった。1-5年ゾーンは応札倍率が4倍台と意外に高かった。来週に5年債入札を控えて在庫を放出している。特に1-3年ゾーンは、はね上がって、少し弱い感じ」と語った。

  日銀が実施した今月5回目の長期国債買い入れオペ(総額1兆2400億円程度)の結果は、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下の全てのゾーンで応札倍率が前回から上昇した。

  財務省は14日午前、30年利付国債の価格競争入札を実施する。50回債のリオープン発行となり、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の8000億円程度。

  パインブリッジの松川氏は、30年債入札について、「ショートポジションが多いため、入札自体はそれほど悪くないと思う。前回の30年債入札は実需の買いが入って強かった。もっとも今より利回りが高い水準だった。今回も投資家が同じように買うかは分からない」と言う。ただ「日銀は50回債をあまり買っておらず、少ない。需給がタイト。ショートがたまっているので、ショートカバーである程度消化できるだろう。今まであったショートがなくなるので、入札後に相場が伸び悩む可能性がある」とも語った。

  一方、岡三証の鈴木氏は、「あすの30年入札が強そうだという見方からも売りを出しづらいのではないか。前日に30年債が一段と買われるなど、入札が強い結果になって一気に買い進まれるのが怖いので入札前から買っておくというムードになっているのではないか」と述べた。

  日銀の原田泰審議委員は、下関市内で講演し、「マイナス金利採用から2カ月で効果を見るには無理がある」としながらも、「リスクが顕現化すればちゅうちょなく追加緩和が必要」と発言した。

  13日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価は前日比452円43銭高の1万6381円22銭で取引を終えた。

  12日の米国債は原油価格が4カ月ぶり高値に上昇したことを手掛かりに売られ、10年債利回りは前日比5bp上昇の1.78%程度で引けた。米国株はエネルギー株などが買われ、S&P500種株価指数は前日比1%高の2061.72で引けた。

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