イタリア不良債権の「最後の買い手」、6170億円基金創設で業界が合意

  • 経営体力が弱まった銀行の資本増強と不良債権の分離を基金が支援
  • 民間の投資会社クアエスティオが基金の運用を担当

イタリアの銀行監督当局と金融機関は、経営体力が弱まった銀行の資本増強と不良債権の分離を支援する数十億ユーロ規模の新たな基金の創設で合意した。投資家の不安を和らげ、危機を回避する狙いがある。

  「アトランテ」と名付けられた基金は、国庫支援の提供を禁じる欧州連合(EU)法への抵触を避けるため、民間の投資会社クアエスティオ・キャピタル・マネジメントSGRが運用を担当する。銀行と保険会社、預託貸付公庫(CDP)との1週間余りの協議を経て、クアエスティオが11日遅くに明らかにしたところでは、数多くの金融機関が基金の活動を今後支援する。

  バンカ・ポポラーレ・デレミリア・ロマーニャ・スカールのアレッサンドロ・バンデリ最高経営責任者(CEO)によれば、基金は約50億ユーロ(約6170億円)規模になる可能性がある。欧州中銀は推定3600億ユーロに上る銀行不良債権への対応をイタリア政府に強く求めていた。

  アトランテは、不良債権の中で最もリスクの高いポーションの売却や民間市場での資本調達が難しい銀行にとって「最後の買い手」の役割を果たす。民間の運用会社であるクアエスティオには、イタリアの銀行インテーザ・サンパオロの最大株主であるフォンダツィオーネ・カリプロが出資する。

  11日のイタリア株式市場では、基金の設立協議をめぐる報道を好感し、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナが9.8 %高、ウニクレディトが 2.4%高、インテーザ・サンパオロ が 1.7%高と銀行株が軒並み大きく値上がりした。

原題:Italy Forms $5.7 Billion Fund to End Doubts About Banking System(抜粋)

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