円全面安、資源国通貨高主導で円売り圧力強まる-対ドル108円台前半

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  • 朝方に付けた107円87銭から108円36銭までドル高・円安進む
  • ドル・円、調整で109円にアプローチする可能性も十分ある-RBS

12日の東京外国為替市場では円が全面安となり、対ドルで1ドル=108円台前半に水準を切り下げた。原油価格の戻り基調を背景に資源国通貨が堅調に推移したことから、クロス・円(ドル以外の通貨の対円相場)を通じて円売り圧力が強まった。

  午後3時25分現在のドル・円相場は108円30銭付近。朝方に付けた107円87銭から午後には一時108円36銭まで円安が進んだ。円は主要16通貨全てに対して前日終値から下落。対円で上昇率トップのオーストラリア・ドルは一時1豪ドル=82円74銭と、3営業日ぶりの高値を付けた。

  ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の平野淳外国為替営業部長は、17日の産油国会合を前に「商品市況が堅調で資源国通貨が買われるなど、リスクセンチメントは悪くない」と指摘。ドル・円は前日まで7営業日続落してきたこともあり、RSI(相対力指数)などテクニカル面で売られ過ぎ感が強まってきていると言い、「調整で109円にアプローチする可能性も十分あるだろう」とみる。

  11日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。ドーハで17日に開催される産油国会合を控え、生産調整への期待が高まっている。WTI先物5月限は1バレル=40.36ドルで終了し、終値ベースで3月22日以来の高値を付けた。アジア時間12日の時間外取引でも40ドル台を維持して推移している。

  IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「産油国会合を控え、今週いっぱいは増産凍結への期待がトレンドを左右する可能性が高い」とし、「原油先物は40ドル台にしっかり乗せてきているので、少なくともリスク回避圧力は後退している」と説明。資源国通貨の買い戻しにつながっているほか、日経平均株価もプラスに転じているため、クロス・円を中心とした円安圧力が強まっていると言う。

  一方、ゴールドマン・サックス・グループはリポートで、産油国会合について、「原油価格にとって弱気材料に作用する可能性が高まっている」とし、強気サプライズを期待すべきでないと指摘している。

  IG証の石川氏は、増産凍結については不透明感が残る上、米企業の決算発表が本格化するにつれ、「悪い内容が続けばファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の悪さが意識されやすくなり、米株が下落する可能性がある」と話す。

  米アルコアが11日発表した1-3月期決算は大幅減益。アルミ市場と航空宇宙市場の見通しを下方修正した。

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